定期テスト対策_古典_大和物語 口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。                       大和物語『姨捨』の口語訳&品詞分解です。

今回はとても有名な姥捨て山のお話です。                          ぜひ定期テスト対策にお役立てください!

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

大和物語『姨捨

信濃の国に更級といふ所に、男住みけり。                          信濃の国に、更級という所に、ある男が住んでいた。

若きときに親は死にければ、をばなむ親のごとくに、                     若いときに親が死んでしまったので、伯母が親のように、

若くよりあひ添ひてあるに、この妻の心、憂きこと多くて、                  若いときからつき添って世話をしていたが、この男の妻の心は、困った点が多くて、

この姑の老いかがまりてゐたるを常ににくみつつ、男にも、                  この姑が年をとって腰が曲がっているのをいつも憎んでは、男にも、

このをばの御心の、さがなくあしきことを言ひ聞かせければ、                 この伯母のお心が、意地悪くろくでもないということを言い聞かせたので、

昔のごとくにもあらず、おろかなること多く、このをばのためになりゆきけり。        (男は)昔のとおりでもなく、この伯母に対して、おろそかに扱うことが多くなっていった。

このをば、いといたう老いて、二重にてゐたり。                       この伯母は、たいそうひどく年老いて、(体が折れ重なるほど)腰が折れ曲がっていた。

これをなほ、この嫁、所狭がりて、今まで死なぬことと思ひて、                このことをいっそう、この嫁は、窮屈で厄介がって、今まで死なずにいるとはと思って、

よからぬことを言ひつつ、「持ていまして、                        (男に)よくない告げ口を言っては、「連れていらっしゃって、

深き山に捨て給びてよ。」とのみ責めければ、                        深い山奥に捨てておしまいになってください。」ともっぱら責めたてたので、

責められわびて、さしてむと思ひなりぬ。                         (男は)せき立てられるのに閉口して、そうしてしまおうと思うようになった。

月のいと明かき夜、「嫗ども、いざ給へ。                          月がたいそう明るい夜、「おばあさんよ、さあいらっしゃい。

寺に尊きわざすなる、見せ奉らむ。」                            寺でありがたい法会をするということ(ですから、それ)をお見せ申し上げよう。」

と言ひければ、限りなく喜びて負はれにけり。                        と言ったので、(伯母は)このうえなく喜んで背負われてしまった。

高き山の麓に住みければ、その山にはるばると入りて、                   (男は)高い山の麓に住んでいたので、その山にはるばると入って行って、

高き山の峰の、下り来べくもあらぬに置きて逃げて来ぬ。                   高い山の峰で、とうてい下りて来られそうもない所に(伯母を)置いて逃げて来てしまった。

「やや。」と言へど、いらへもせで逃げて、                         伯母は「これこれ。」と言うけれども、(男は)返事もしないで逃げて、

家に来て思ひをるに、言ひ腹立てける折は、                         家に来てあれこれ考えていると、(妻が)告げ口をして腹を立てさせたときは、

腹立ちて、かくしつれど、                                (自分も)腹を立てて、このようにしたけれども、

年ごろ親のごと養ひつつあひ添ひにければ、いと悲しくおぼえけり。              長い間母親のように養い続けて一緒に暮らしていたので、たいそう悲しく思われた。

この山の上より、月もいと限りなく明かくて出でたるを                    この山の頂上から、月もたいそうこのうえなく明るく照って出ているのを

眺めて、夜一夜寝も寝られず、悲しうおぼえければ、かくよみたりける。           (男は)もの思いにふけって見やって、一晩中寝られず、悲しく思われたので、このようによんだ。

  わが心 慰めかねつ 更級や 姨捨山に 照る月を見て

  私の心を慰めることはできない、

  更級の姨捨山に照る月を見ていると。

とよみてなむ、また行きて迎へ持て来にける。                        とよんで、また行って(伯母を)迎えて連れて戻ってしまった。

それよりのちなむ、姨捨山といひける。                           それからのち、(この山を)姨捨山といった。

慰めがたしとは、これがよしになむありける。                       (姨捨山を引き合いに出して、歌などに)「慰めがたい」(ことの縁語に用いる)というのは、このようないわれなのであった。

※ 品詞分解はこちら                                    → 大和物語『姥捨』

 

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