定期テスト対策_古典_更級日記_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
更級日記『源氏の五十余巻』の口語訳&品詞分解です。

更級日記平安中期菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)によって書かれました。作者の少女時代から約40年間を回想する日記文学です。

物語大好き女子の作者がついに念願の源氏物語を手に入れる場面です。一日中読みふけって、このキャラみたいだったらなぁと妄想するのは現代でもありますよね。

ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

更級日記『源氏の五十余巻』

かくのみ思ひくんじたるを、心も慰めむと、心苦しがりて、
(私が)このようにふさぎこんでばかりいるのを、心を慰めようと、心配して、

母、物語など求めて見せ給ふに、げにおのづから慰みゆく。
母が、物語などを求めてお見せくださるので、本当にひとりでに心が晴れてゆく。

紫のゆかりを見て、
(若紫の巻のような)『源氏物語』の紫の上に関する巻などを見て、

続きの見まほしくおぼゆれど、人語らひなどもえせず。
続きが見たく思われるけれど、人に相談などもできない。

たれもいまだ都慣れぬほどにて、え見つけず。
(家の人々も)だれもまだ都に慣れないころなので、見つけ出すこともできない。

いみじく心もとなく、ゆかしくおぼゆるままに、
とてもじれったく、見たく思われる気持ちのままに、

この源氏の物語、一の巻よりしてみな見せ給へと、心の内に祈る。
この『源氏物語』を、第一巻から始めて全部お見せくださいと、心の中で祈る。

親の太秦に籠り給へるにも、ことごとなく、このことを申して、
母が太秦の広隆寺にお籠りなさるときにも、他のことは祈らないで、このことを申して、

出でむままにこの物語見果てむと思へど、見えず。
(寺から)出たらすぐにこの物語を最後まで読みたいと思うけれども、見つからない。

いとくちをしく思ひ嘆かるるに、をばなる人の、
とても残念に思って嘆いていると、おばである人が、

田舎より上りたる所にわたいたれば、
田舎から上京してきた所へ(母が私を)連れて行ったところ、

「いとうつくしう生ひなりにけり。」など、
「たいそうかわいく育ったこと。」などと言って、

あはれがり、めづらしがりて、帰るに、
いとおしがり、珍しがって、私の帰るときに、

「何をか奉らむ。まめまめしきものは、まさなかりなむ。
「何を差し上げましょうか。実用的なものは、きっとよくないでしょう。

ゆかしくし給ふなるものを奉らむ。」とて、
見たがっていらっしゃると聞いているものを差し上げましょう。」と言って、

源氏の五十余巻、櫃に入りながら、
『源氏物語』の五十余巻を、櫃に入ったままで、(また、)

在中将・とほぎみ・せりかは・しらら・あさうづなどいふ物語ども、
『在中将』『とほぎみ』『せりかは』『しらら』『あさうづ』などという物語類を、

一袋取り入れて、得て帰る心地のうれしさぞいみじきや。
袋いっぱいに入れて、もらって帰るときの私の心のうれしさはまことにすばらしかった。

はしるはしる、わづかに見つつ、心も得ず、
胸をわくわくさせて、今までわずかに見ては、筋もわからず、

心もとなく思ふ源氏を、一の巻よりして、人もまじらず、
もどかしく思う『源氏物語』を、第一巻から始めて、他の人もまじらず、

几帳の内にうち伏して引き出でつつ見る心地、
几帳の奥で前にかがみこんで草子を引き出しては読む気持ちは、

后の位も何にかはせむ。昼は日暮らし、
后の位もこれに比べると何でもない。昼は一日中、

夜は目の覚めたる限り、灯を近くともして、
夜は目が覚めている間中、灯を身近にともして、

これを見るよりほかのことなければ、おのづからなどは、
この物語を読むよりほかのことがないので、自然と、

そらにおぼえうかぶを、いみじきことに思ふに、
文字を見ないでも物語のさまが思い浮かぶのを、すばらしいことと思っていると、

夢に、いと清げなる僧の、黄なる地の袈裟着たるが来て、
夢に、たいそう高潔に見える僧で、黄色の地の袈裟を着ている僧が出て来て、

「法華経五の巻を、とく習へ。」と言ふと見れど、
「『法華経』の第五巻を、早く習いなさい。」と告げると見たが、

人にも語らず、習はむとも思ひかけず。物語のことをのみ心にしめて、
人にも語らず、習おうと思いもしない。物語のことばかりを思いつめて、

我はこのごろわろきぞかし、盛りにならば、かたちも限りなくよく、
私は今ごろは器量がよくないのだ、年ごろになったら、容貌もこのうえなく美しく、

髪もいみじく長くなりなむ、光の源氏の夕顔、
髪もきっととても長くなるだろう、光源氏のお相手の夕顔や、

宇治の大将の浮舟の女君のやうにこそあらめ、と思ひける心、
宇治の大将薫君の愛した浮舟の女君のようでありたい、と思った心は、

まづいとはかなく、あさまし。
(今になってみると、)まずもってまことにたわいなく、あきれたことである。

※ 品詞分解はこちら
更級日記『源氏の五十余巻』

 

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