定期テスト対策_古典_発心集_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
発心集の口語訳&品詞分解です。

発心集鎌倉初期鴨長明による仏教説話集です。
ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

発心集「叡実、路頭の病者を憐れむ事」

山に、叡実阿闍梨といひて、貴き人ありけり。
比叡山に叡実阿闍梨といって、尊い人がいた。

帝の御悩み重くおはしましけるころ、
帝のご病気が重くていらっしゃったころ、

召しければ、たびたび辞し申しけれど、
(この叡実阿闍梨を)お召しになったので、たびたびご辞退申し上げたが、

重ねたる仰せ否びがたくて、なまじひにまかりける道に、
重ねての仰せを断りきれなくて、しぶしぶながら参った途中に、

あやしげなる病人の、足手もかなはずして、
みすぼらしい様子の病人で、足も手も動かないで、

ある所の築地のつらに平がり臥せるありけり。
ある所の築地のそばに腹ばいになって寝ている者がいた。

阿闍梨これを見て、悲しみの涙を流しつつ、
阿闍梨はこれを見て、悲しみの涙を流し流し、

車より下りて、憐れみとぶらふ。
車から下りて、憐れみ看病する。

畳求めて敷かせ、上に仮屋さし覆ひ、
敷き物を求めて敷かせ、上に仮の小屋を(作って屋根を)覆い、

食ひ物求めあつかふほどに、やや久しくなりにけり。
食べ物を求め面倒を見るうちに、だいぶ時間がたってしまった。

勅使、「日暮れぬべし。いといと便なきことなり。」
勅使は、「日が暮れてしまうだろう。とてもとても不都合なことだ。」

と言ひければ、「参るまじき。
と言ったところ、「参内しますまい。

かく、そのよしを申せ。」と言ふ。
このように、その(参内しない)旨を申し上げてください。」と言う。

御使ひおどろきて、ゆゑを問ふ。阿闍梨言ふやう、
お使いは驚いて、その理由を尋ねる。阿闍梨が言うには、

「世を厭ひて、心を仏道に任せしより、
「世を厭うて、仏道に帰依したときから、

帝の御事とてもあながちに貴からず。
帝の御ことといってもとりたてて尊くない。

かかる病人とてもまたおろかならず。
このような病人といってもまたおろそかにできない。

ただ同じやうにおぼゆるなり。それにとりて、
ただ同じように思われるのだ。それにつけて、

君の御祈りのため、験あらん僧を召さんには、
帝の御祈りのために、祈昴の効きめがあるような僧をお召しになったら、

山々寺々に多かる人、たれかは参らざらん。
山々寺々に多くいる僧は、誰が参上しないだろう、いや、必ず参上するだろう。

さらにこと欠くまじ。この病者にいたりては、
決して事欠くまい。(しかし、)この病人に至っては、

厭ひ汚む人のみありて、近づきあつかふ人はあるべからず。
いやがり汚がる人ばかりいて、近づき面倒を見る人はいないにちがいない。

もし我捨てて去りなば、ほとほと寿も尽きぬべし。」とて、
もし私が見捨てて行ってしまったら、すぐにも命が尽きてしまうにちがいない。」と言って、

かれをのみ憐れみ助くる間に、つひに参らずなりにければ、
この病人ばかり気の毒がり助けるうちに、とうとう参内せずに終わってしまったので、

時の人、ありがたきことになん言ひける。
当時の人たちは、まれに見る尊いことだと言った。

この阿闍梨、終はりに往生を遂げたり。くはしく伝にあり。
この阿闍梨は、最後に往生を遂げた。詳しくは『往生伝』にある。

※ 品詞分解はこちら
発心集「叡実、路頭の病者を憐れむ事」

 

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