定期テスト対策_古典_源氏物語_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
源氏物語の口語訳&品詞分解です。

今回は後半部分のご紹介です。
ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

源氏物語「須磨の秋」(後半)

沖より舟どもの歌ひののしりて漕ぎ行くなども聞こゆ。
沖のほうから多くの舟が大声で歌いながら漕いで行くのなども聞こえる。

ほのかに、ただ小さき鳥の浮かべると見やらるるも、
(その舟影が)かすかで、ただ小さな鳥が浮かんでいるように遠目に見えるのも、

心細げなるに、雁のつらねて鳴く声、
心細い感じがするうえに、雁が列をなして鳴く声が、

楫の音にまがへるを、うちながめ給ひて、
楫の音とよく似ているのを、もの思いにふけって眺めなさって、

涙のこぼるるをかき払ひ給へる御手つき、
涙がこぼれるのをお払いになるお手つき、

黒き御数珠に映え給へるは、
(それが)黒檀の御数珠に映えていらっしゃるその美しさは、

ふるさとの女恋しき人々の心、みな慰みにけり。
都に残してきた女を恋しく思う人々の心も、みな慰められるのであった。

初雁は 恋しき人の つらなれや 旅の空 飛ぶ声の悲しき
初雁は恋しく思う都の人の仲間なのか。
旅の空を飛ぶ声の 悲しいことよ。

とのたまへば、良清、
とおっしゃると、良清が、

かきつらね 昔のことぞ 思ほゆる 雁はその世の 友ならねども
次から次へと昔のことが浮かんできます。
雁はそのころの友ではないのですが。

民部大輔、
民部大輔は、

心から 常世を捨てて 鳴く雁を 雲のよそにも 思ひけるかな
自分の意志によって常世の国を捨てて鳴く雁を、
雲の彼方のよそごとと聞いていたことですよ。

前右近将監、
前右近将監は、

「常世出でて 旅の空なる かりがねも つらにおくれぬ ほどぞ慰む
「常世の国を離れて旅の空にある雁も
 仲間にはぐれないうちは心も慰められることです。

友惑はしては、いかに侍らまし。」と言ふ。
友にはぐれたら、どんな(に心細いこと)でしょう。」と言う。

親の常陸になりて下りしにも誘はれで、
(この人は)親が常陸介になって(任国に)下ったのにも同行しないで、

参れるなりけり。
(源氏のお供をして)参ったのであった。

下には思ひくだくべかめれど、
心の中では思い悩んでいるにちがいないようだが、

誇りかにもてなして、つれなきさまにしありく。
表面は意気盛んに振る舞って、平気な様子で日を送っている。

月のいとはなやかにさし出でたるに、
月がたいそう華やかに昇ったので、

今宵は十五夜なりけりとおぼし出でて、
今夜は十五夜だったのだなあとお思い出しになって、

殿上の御遊び恋しく、
(清涼殿の)殿上の間での管弦のお遊びが恋しく、

ところどころながめ給ふらむかし
都のあの方この方も今ごろはもの思いにふけってこの月を眺めていらっしゃるであろうよ

と思ひやり給ふにつけても、月の顔のみまもられ給ふ。
と思いやりなさるにつけても、月のおもてばかりを自然と見つめてしまわれる。

「二千里(の)外故人(の)心。」と誦じ給へる、
「二千里の外故人の心。」と口ずさまれると、

例の涙もとどめられず。
(聞く人々は)いつものように涙をとめることもできない。

入道の宮の、「霧や隔つる。」とのたまはせしほど、
入道の宮〔藤壺の宮〕が、「霧や隔つる。」とおっしゃったころが、

言はむ方なく恋しく、折々のこと思ひ出で給ふに、
言いようもなく恋しく、あのときこのときのことを思い出しなさると、

よよと泣かれ給ふ。「夜更け侍りぬ。」と
思わずおいおいとお泣きになる。「夜が更けてしまいました。」と

聞こゆれど、なほ入り給はず。
(家来が源氏に)申し上げるが、やはり(奧に)お入りにならない。

見るほどぞ しばし慰む めぐりあはむ 月の都は はるかなれども
見ている間はしばらく心が慰められる。
再びめぐりあう都は、あの月の都のようにはるかであるが。

その夜、上のいとなつかしう昔物語などし給ひし御さまの、
その夜、朱雀帝がたいそう親しみ深く昔話などなさった御様子が、

院に似奉り給へりしも、恋しく思ひ出で聞こえ給ひて、
桐壺院に似申し上げていらっしゃったことも、恋しく思い出し申し上げなさって、

「恩賜の御衣は今ここにあり。」と誦じつつ入り給ひぬ。
「恩賜の御衣は今ここにあり。」と口ずさみ口ずさみ奧にお入りになった。

御衣はまことに身放たず、傍らに置き給へり。
(朱雀院から賜った)御衣はその詩句のとおり身から放さず、すぐそばに置いていらっしゃる

憂しとのみ ひとへにものは 思ほえで 左右にも濡るる 袖かな
(須磨に来なければならないようにしてしまわれた主上は
恨めしいけれども、主上からいただいたお召し物に昔を思うと、
かたじけなくて恋しいことだ。)
一途に恨めしいとばかりは思われず、あれやこれやの理由で左右の袖が濡れることだよ。

※ 品詞分解はこちら
源氏物語「須磨の秋

 

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