定期テスト対策_古典_無名草子_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
無名草子の口語訳&品詞分解です。
ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

無名草子「文」

「この世に、いかでかかることありけむと、
「この世に、どうしてこんなことがあったのだろうかと、

めでたくおぼゆることは、文にこそ侍るなれ。
すばらしく思われることは、手紙であるようです。

枕草子に返す返す申して侍るめれば、
『枕草子』に繰り返し申しているようですから、

こと新しく申すに及ばねど、なほいとめでたきものなり。
改まって申すには及びませんが、やはりたいそうすばらしいものだ。

はるかなる世界にかき離れて、幾年あひ見ぬ人なれど、
遠く離れた場所に隔たって、何年も会わない人であっても、

文といふものだに見つれば、ただ今さし向かひたる心地して。
手紙というものさえ見ると、たった今目の前に向かい合っている(ような)気持ちがして。

なかなかうち向かひては思ふほども続けやらぬ心の色も表し、
かえって直接顔を合わせては思うようにも言い表しきれない心のうちをも(手紙では)表現し、

言はまほしきことをもこまごまと書き尽くしたるを見る心は、
言いたいことをも詳細に書き尽くしてあるのを見る気持ちは、

めづらしく、うれしく、あひ向かひたるに劣りてやはある。
すばらしく、うれしく(思われて)、向かい合って(直接対談して)いるのに劣っているだろうか、いや、少しも劣りはしない。

つれづれなる折、昔の人の文見出でたるは、
することがなくて所在ないとき、昔親しかった人の手紙を見つけ出したのは、

ただその折の心地して、いみじくうれしくこそおぼゆれ。
全くその(手紙をもらった)ときの気持ちがして、たいそううれしく感じる。

まして、亡き人などの書きたるものなど見るは、
まして、亡くなった人などが書いたものなどを見るのは、

いみじくあはれに、年月の多く積もりたるも、
たいそう感慨深く、年月が多く過ぎてしまっていても、

ただ今筆うち濡らして書きたるやうなるこそ、返す返すめでたけれ。
たった今筆をぬらして書いたようであるのは、返す返すもすばらしい。

たださし向かひたるほどの情けばかりにてこそ侍れ、
(人との交わりは何事も)ただ顔を合わせている間の気持ちの通い合いだけですが、

これは昔ながらつゆ変はることなきも、めでたきことなり。
これ〔手紙〕は昔のままで少しも変わることがないのも、すばらしいことだ。

いみじかりける延喜・天暦の御時のふるごとも、
すばらしかったという延喜・天暦の御代の故事も、

唐土・天竺の知らぬ世のことも、
中国・インドなどの知らない世界のことも、

この文字といふものなからましかば、今の世の我らが片端も、
この文字というものがもしなかったなら、今の世の私たちの一端でも、

いかでか書き伝へましなど思ふにも、
どうして書き伝えることができようか、いや、とてもできないだろうなどと思うにつけても、

なほかばかりめでたきことはよも侍らじ。」
やはりこれほどすばらしいことはまさかありますまい。」

※ 品詞分解はこちら
無名草子「文」

 

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