定期テスト対策_古典_風姿花伝_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
風姿花伝の口語訳&品詞分解です。

風姿花伝」は能の大成者世阿弥による能楽書です。
父観阿弥の教えに基づいて記されています。
ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

風姿花伝

七歳

一、この芸において、おほかた、七歳をもて初めとす。
一、この申楽の能の芸においては、通常、七歳をもって稽古の初めとする。

このころの能の稽古、必ず、
この年頃の能の稽古は、必ず、

そのもの自然とし出だすことに、得たる風体あるべし。
本人がたくまずに演じるしぐさに、生まれつき身についた芸風があるはずである。

舞・働きの間、音曲、
舞や所作の中、謡の中(はもとより)、

もしくは怒れることなどにてもあれ、
あるいは怒り狂う演技の中などであっても、

ふとし出ださんかかりを、うち任せて、
自然にやり出すような趣のある姿を、干渉せずに、

心のままにせさすべし。
(当人の)自由にやらせるのがよい。

さのみに、よきあしきとは教ふべからず。
あまりに(細かく)、よい・悪いと教えないほうがよい。

あまりにいたく諫むれば、童は気を失ひて、
あまりに厳しく注意を与えると、きまって子供はやる気をなくして、

能、ものくさくなりたちぬれば、やがて能はとまるなり。
能に、嫌気がさしてきてしまうので、そのまま能の進歩・上達は止まるのである。

十二、三より

この年のころよりは、はや、やうやう声も調子にかかり、
この十二、三歳のころからは、もう、だんだんと声も音階に合うようになり、

能も心づくころなれば、次第次第に物数をも教ふべし。
能もわかってくるころであるから、順を追って能の技術や曲目の数々も教えるのがよい。

まづ、童形なれば、何としたるも幽玄なり。
まず、(この時期は)稚児姿だから、どんな演じ方をしても優雅で美しい。

声も立つころなり。二つのたよりあれば、
声も引き立つ年頃である。(姿と声と)この二つの利点があるから、

わろきことは隠れ、よきことはいよいよ花めけり。
欠点は隠れ、長所はいっそう美しく引き立っている。

おほかた、児の申楽に、
一般的には、元服前の少年の演ずる申楽に、

さのみに細かなる物まねなどは、せさすべからず。
それほどに細かい演技などは、させないほうがよい。

当座も似合はず、能も上がらぬ相なり。
その場そのときの見た目にも似合わないし、能も上達しない結果になることが目に見えているのである。

二十四、五

このころ、一期の芸能の定まる初めなり。
この二十四、五歳のころは、一生を貫く芸能が確立する第一歩である。

さるほどに、稽古の境なり。
だから、稽古に専心する方向へ転ずる時である。

声もすでに直り、体も定まる時分なり。
(十七、八歳の変声期の)声もすっかり回復し、体も大人の体に固まる時分である。

されば、この道に二つの果報あり。
さて、この芸能の道に(携わる上で)二つの恵みがある。

声と身なりなり。これ二つは、この時分に定まるなり。
声と体つきである。この二つは、この時分に決まるものである。

年盛りに向かふ芸能の生ずるところなり。
壮年に向かっての芸能が生まれる基盤である。

さるほどに、よそ目にも、すは、
だから、観客の目にも、「さあ、

上手出で来たりとて、人も目に立つるなり。
上手が出現した。」ということで、人も注目するのである。

もと名人などなれども、当座の花に珍しくして、
(競演する場合相手がたとえ)かつての名人などであっても、その場だけの一時的な魅力のために新鮮で、

立合勝負にも、いつたん勝つときは、
競演にも、ひとたび勝つとなるとそのときは、

人も思ひ上げ、主も上手と思ひしむるなり。
世人も実力以上に高く評価し、本人も「自分は上手なのだ。」と思い込んでしまうものである。

これ、返す返す、主のため仇なり。
これは、本当に、当人のために害になるものである。

これも、まことの花にはあらず。
こんなものは、真実の魅力ではない。

年の盛りと、見る人のいつたんの心の珍しき花なり。
年齢的に最高のときと、観客の一時的に感じる珍しい魅力にすぎないのである。

まことの目利きは見分くべし。
本当に批判力をもつ人は(真実の魅力とそうでないものとを)当然見分けるはずである。

このころの花こそ、初心と申すころなるを、
この時期の魅力は、未熟な初心と申す段階であるのに、

きはめたるやうに主の思ひて、はや申楽に側みたる輪説とし、
奥義をきわめたように当人がうぬぼれて、早くも申楽の正道を外れた勝手な言動をし、

至りたる風体をすること、あさましきことなり。
極意をきわめた(達人気取りの)演じ方をすることは、あきれ果てたことである。

たとひ、人もほめ、名人などに勝つとも、
たとえ、人も褒め、(競演で)名人などに勝っても、

これはいつたん珍しき花なりと思ひ悟りて、
これは一時的な珍しさの魅力であるとわきまえて、

いよいよ物まねをもすぐにし定め、
いっそう演技を確実に体得し、

名を得たらん人にことを細かに問ひて、
名人の名を得ているような人にこと細かに問うて、

稽古をいやましにすべし。
稽古をますます重ねるのがよい。

※ 品詞分解はこちら
風姿花伝

 

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