定期テスト対策_古典_西鶴諸国ばなし_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
西鶴諸国ばなしの口語訳&品詞分解です。

西鶴諸国ばなし」は井原西鶴による浮世草子です。
今回は前半部分です。ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

西鶴諸国ばなし「大晦日は合はぬ算用」

榧・かち栗・神の松・やま草の売り声もせはしく、
榧の実、かち栗、神棚に飾る松の小枝、正月用の裏白の売り声も忙しく、

餅つく宿の隣に、煤をも払はず、
餅つきをする家々の隣に(餅もつかず)、(年末恒例の)煤払いもせず、

二十八日まで髭もそらず、
二十八日まで髭も剃らず、

朱鞘の反りを返して、
朱塗りの鞘の反りを返して(切るぞという風情よろしく)、

「春まで待てと言ふに、是非に待たぬか。」と、
「(支払いは)春まで待てと言うのに、どうしても待てないのか。」と言って、

米屋の若い者をにらみつけて、
(掛け取りに来た)米屋の若い手代をにらみつけて(追い返し)、

直なる今の世を横に渡る男あり。
(万事)まっすぐに正しく行われている今の世を横車を押して渡る男がいた。

名は原田内助と申して、隠れもなき浪人。
名は原田内助と申して、名の知れわたった浪人。

広き江戸にさへ住みかね、この四、五年、
広い江戸市中にさえ住みにくくなり、この四、五年は、

品川の藤茶屋のあたりに棚借りて、
品川の藤茶屋のあたりに借家住まいをして、

朝の薪にことを欠き、夕べの油火をも見ず。
朝の炊事の薪にも不自由し、夜の灯火の灯油も買えず、明かりがともせない。

これはかなしき年の暮れに、
こんな貧乏のどん底で迎えた年の暮れに、

女房の兄、半井清庵と申して、
妻の兄に、半井清庵と申して、

神田の明神の横町に、薬師あり。
神田明神の横町に、医者がいた(のを頼ることにした)。

このもとへ無心の状をつかはしけるに、
この医者のところに借金を頼む手紙をやったところ、

たびたび迷惑ながら見捨てがたく、
たびたびのことで迷惑だったが見捨てるわけにもいかず、

金子十両包みて、上書に「貧病の妙薬、
小判十枚を(紙に)包んで、上書きとして、「貧病の妙薬、

金用丸、よろづによし。」と記して、
金用丸、万病に効く。」と(薬袋の表書きをもじって)書きつけて、

内儀の方へおくられける。
(内助へではなく)内助の妻あてにお送りになった。

内助喜び、日ごろ別して語る浪人仲間へ、
内助は喜び、常々格別に仲よく交際している浪人仲間へ、

「酒一つ盛らん。」と呼びにつかはし、
「酒を一献差し上げよう。」と呼びにやり、

さいはひ雪の夜のおもしろさ、
さいわいその夜は風情を増す雪の夜、

今までは崩れ次第の柴の戸を開けて、
これまでは崩れたままの柴の戸を開けて、

「さあ、これへ。」と言ふ。
(内助は客人を)「さあ、これへ(お入りください)。」と招き入れる。

以上七人の客、いづれも紙子の袖をつらね、
総勢七人の客は、皆々(安物の防寒具の)紙子の袖をつらね、

時ならぬ一重羽織、どこやら昔を忘れず。
冬の季節には合わない一重羽織(の姿だが)、どことなく昔(の仕官していたころの面影)を忘れない(律儀な身なりである)。

常の礼儀過ぎてから、亭主まかり出でて、
型どおりの挨拶がすんでから、亭主があらためて席に出て参って、

「私、仕合はせの合力を請けて、
「私は、運のよい援助を受けて、

思ひままの正月をつかまつる。」と申せば、
思いのままのよい正月をいたします。」と申すと、

おのおの、「それは、あやかりもの。」と言ふ。
客人たちはめいめい、「それは、(我々もそれに)あやかりたい果報。」とうらやましがる。

「それにつき、上書に一作あり。」と、
(内助は)「それについて、金包みの上書きにおもしろい趣向がしてある。」と言って、

くだんの小判を出だせば、
例の小判の包みを披露すると、

「さても軽口なる御事。」と見て回せば、
「さてさてお上手な洒落だ。」と言って(皆が)回覧するうち、

盃も数重なりて、「よい年忘れ、
盃の数も重なって(宴も終わりに近く)、「気持ちよい年忘れの会で、

ことに長座。」と、千秋楽を謡ひ出し、
ことのほかに長居しました。」と、宴を辞する挨拶を始め、

燗鍋・塩辛壺を手ぐりにしてあげさせ、
燗鍋や塩辛の壺を手渡しして片づけさせ、

「小判もまづ、御しまひ候へ。」と集むるに、
「小判もまずは、おしまいください。」と言って集めてみると、

十両ありしうち、一両足らず。
十両あったうち、一両が足りない。

座中居直り、袖など振るひ、
一座の人々は居ずまいを正し、袖を振るってみたり、

前後を見れども、いよいよないに極まりける。
前後まわりを見て調べたりしたが、いよいよどこにもないという結論になった。

※ 品詞分解はこちら
西鶴諸国ばなし「大晦日は合はぬ算用」(前半)

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