国公立大志望者向け-共通テスト対策のポイント

KEC近畿予備校の佐々木です。

大学受験科の責任者をしています。

担当教科は数学です。

 

共通テスト本番まで2か月を切りました。

センター試験から共通テストになることで、出題のされ方は少しかわりますが、教科書の出題範囲がかわるわけではありません。

落ち着いて対策をたてましょう。

 

気になる変更点を整理しておきます。

2017年末、2018年末実施のプレテストから予想される内容を含みます。

 

①全教科、センター試験より平均点を低め狙いで作成される。

②英語の筆記で発音、アクセント、文法問題がなくなり、すべて読解問題になる。

③英語リスニングで1回しか流れない問題ができる。従来はすべて2回。

④英語の筆記、リスニングとも100点満点になる。その結果、リスニングの英語全体におけるウエイトが高くなり、筆記:リスニングの配点比が1:1になる大学がある。従来は4:1。

⑤国語で、資料や生徒の会話などを読み取って解く問題ができる。

⑥数理社で、問題文が長くなり、読み取って解く問題が増える。

 

順に説明を加えます。

 

①2017年末、2018年実施のプレテストではセンター試験より10%低め狙いで作成されました。

また8月頃実施の全統第2回共通テスト模試では、昨年の同時期のマーク模試と比較し、5%弱程度平均点が下がっています。

正直、実施されてみないとどの程度になるかわからないですが、平均点が下がることはほぼ確実で、京大阪大といった難関大学の受験生はほば変わらないかもしれないけど、それ以外の受験生ほぼ全員に影響が出ると考えています。

しかし、平均点が下がっても相対的な関係はかわりません。

難しくなることはあまり気にせず、できる勉強を確実にこなしていくのが良いです。

 

②当初、時間不足の生徒が多くなると予想していたのですが、私が教えている枚方の生徒でみると、危惧したほどではありません。

時間配分だけは英語の先生と相談して作戦をたてるのが良いと思います。

 

③当初、英語リスニングが難化すると予想していたのですが、模試の結果を見る限り、危惧したほどではありません。

英語の先生と相談して、問題ごとの作戦をたてるのが良いと思います。

 

④近畿圏の国公立大では、筆記:リスニングの配点比が1:1の大学は少ないです。

京大、阪大、大市大は3:1、神大、大府大は4:1です。

志望校の配点比の確認はしておいて下さい。

 

さらに事例をあげて説明しますね。

あなたがもし、神大法学部志望だったとします。

神大法学部の共通テストの英語の配点は100点です。

模試で筆記80点、リスニング60点だったとしましょう。

本番では、リスニングも80点を目指そうと頑張ったとします。

ところが・・

筆記80点、リスニング60点のとき、神大法学部の換算得点は76点、リスニングも80点だったときの換算得点は80点。

リスニングの得点を20点アップしても4点しかアップしません。

言いたいことは、リスニングを軽視しようというのではなく、全体を見て効果的な勉強をして欲しいということです。

これでおわかりいただけたでしょうか。

 

⑤⑥きちんと読み取ろうと心がけることが重要ですが、実は2年前から数学の能力診断テスト(内部模試)で、生徒の会話文などの問題を入れて調査をしてきています。

その結果、読み取りの能力や習慣は悪くないが、正しい知識が不足しているために解けないという問題が大きいことがわかっています。

理社も同様と考えられます。

特に知識のウェイトが高い教科である理社において、模試の復習のときなど、教科書を使って知識の確認を怠らないようにしましょう。

 

追加事項も含め、アドバイスを整理します。

 

①どの教科も3日に一度は手をつけるようにしましょう。

理由は忘れるからです。

②復習のとき、教科書確認をしましょう。

③問題に対する解き方や時間配分など、作戦をたてて取り組むようにしましょう。

 

例年、10月実施の全統第3回共通テスト模試(昨年まではマーク模試)から、素点でみて平均10%程度アップしています。

教えていた生徒くんでみて、過去最高は22%アップです。

最後の最後まで頑張って仕上げた人が、好結果につながる可能性が高くなりますよ。

部活の大会前と同じ感じでしょうか。

 

まだまだ時間は残されています。

頑張ってください。