KEC近畿予備校の佐々木です。
大学受験科の責任者をしています。
担当教科は数学です。
初年の共通テストが終わりました。
中間集計段階ですが、予想外に平均点が高いです。
しかし、出題のされ方は2018年に実施された試行調査に近いですので、従来より思考力重視になっています。
その結果、教えている生徒で見る限り、従来と比較し予想外の結果(出来ると思っていた生徒の失敗、今一つと思って心配していた生徒の高得点)が減っています。
感覚的には、実力が反映されやすくなっています。
また、理社の得点調整が2教科にわたって実施されたことから、適切なレベルを模索して苦労されていることが予測できます。
さて、高3生・高卒生、高2生を分けて、今後の注意点をちょっとだけ。
<高3生・高卒生>
1点のみです。
特に、看護なども含めた医歯薬系、教育系の国公立大学志望者は、例年リサーチの結果をみて志望が変動します。
すなわち、〇〇大志望だったけど、リサーチの結果をみてボーダーラインが少し低い△△大に出願する生徒がいるということです。
資格系の大学は、まずは合格しないとどうしようもないですからね。
今年も、リサーチを見て出願予定者が〇〇だから・・・という意見を生徒から聞きましたが、実はリサーチ結果をみて各大学の出願数が大きく変動するので、あまりあてになりません。
ボーダーラインを見て、2次試験でどれくらい取らないといけないかを考えるのがいいと思います。
<高2生>
2点です。
1点目。
国公立大志望者に向けてです。
まず間違いなく2022年度は難しくなると思います。
1997年度、2006年度の教科書改訂時も初年は易しかったというのがその理由です。
難しくなるだろうことを気にしても、あまり意味がありません。
自分だけにとって難しいわけではなく、受験生全員が同じ問題です。
ただ思考力重視がさらに進むとすると、正しい知識に基づいて正しく解くということを心がけるのがとても重要。
決して問題解法の暗記に走らないことです。
また、迅速な処理能力も重要になります。
時間はまだまだあるので、今からしっかり勉強量を積み上げていきましょう。
2点目。
私大志望者向けです。
昨年までなら、うちの大学の問題はセンター試験対策と同じ勉強の仕方で大丈夫(難問奇問は出題しないという意味)という私立大学がかなりあったのですが、共通テストになるとそうはいきません。
一般選抜にあわせた勉強をお勧めします。
ただ、現段階は知識をたくさん入れて、受験の基礎力を養う時期。
高3秋くらいになったとき、考えてくれればよいかと思います。
高3生・高卒生の国公立大志望者は、例年国公立2次対策を指導していて伸びない生徒は一人もいないと言っても過言ではないくらい、今からまだまだ伸びます。
頑張っていきましょう。
高2生のみなさんは1年を有意義に過ごしていきましょう。
高3の1学期をうまく頑張れば、第1志望合格が見えてくると思いますよ。
それではまた・・