共通テスト試作問題の内容まとめ

こんにちは!枚方市の塾予備校 KEC枚方本校の藤原です。

11月9日に2025年度(令和7年度)から出題科目などが刷新される大学入学共通テストの問題作成の方向性および試作問題等が公表されました。

今回公表されたのは、英語、地歴、公民、数学、国語、情報の6教科。
内容をかんたんにまとめました。

❚ 英語

現行からほぼ変更なし

❚ 地歴・公民

共通テストでは、以下の組み合わせで出題

・地理総合+地理探究
・歴史総合+日本史探究
・歴史総合+世界史探究
・公共+倫理
・公共+政治経済
・地理総合+歴史総合+公共(から2つを選択)

それぞれ100点満点で出題。大学の指定によりこの中から1つまたは2つを受験することになる。

社会2科目の場合、教科カブリ不可なので注意、「歴史総合+日本史探究」と「地理総合+歴史総合」や「公共+政治経済」と「地理総合+公共」などは不可。

❚ 数学

数学①では「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」
数学②では「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B・数学C」が出題。大学の指定により必要な科目が決まる。

数学①

「整数」が「数学と人間の活動」で扱われることになったことで、現行の数学A「整数」「場合の数・確率」「図形の性質」からの2問選択がなくなり、「場合の数・確率」「図形の性質」が必答となる。

数学②

数学Ⅱは選択問題を含まず、数学BCは4問「数B:数列」「数B:統計的な推測」「数C:ベクトル」「数C:曲線と複素数平面」から3問選択、試験時間は10分増の70分に。
試作問題では数Ⅱ(52点)、数BC(48点)の配点。
時間に余裕がないので選択問題については、2次試験で必要となる科目を考えて、どの問題を解くかの候補を絞る必要がでてきそう。

❚ 国語

分野別の大問数が4問→5問、試験時間は80分→90分に。

近代以降の文章が1問増え、それが今回の試作問題に該当。複数のグラフ、図、文章の資料から学習者が「リポートを作成する」という設定で、言語活動を重視した問題となっている。

近代以降の文章が併せて3問で110点(45,45,20点)、古典が2問で90点(古文・漢文各45点)という配点。

現行は近代以降の文章2題で各50点、古文・漢文が各50点で試験時間80分。
単純に考えると試作問題を10~15分で解答するという予測になるが、慣れていないと20~25分はかかってしまい、全く時間が足りなくなる。今後、古典(古文・漢文)の速読力がより必要となってきそう。

❚ 情報

社会的要素より数学的要素が高く、常識的な範囲で分かる問題も見受けられる。

北海道大学・徳島大学などが受験科目としては課すものの合否判定に使わず配点を0点にすると発表しており、今後も各大学の動向に目を向ける必要がある。