この世にののしり給ふ光源氏、かかるついでに見奉り給はむや

みなさんこんにちは。小学生、中学生、高校生みんなの塾予備校、高槻芝生校の小林です。
今日は「恋人の日」だそうです。ブラジル・サンパウロ地方では、女性の守護神で縁結びの神でもある聖アントニオ(Santo António、1195~1231年)の命日の前日の6月12日を「恋人の日」として、家族や友人、恋人同士が写真立て(フォトフレーム)に写真を入れ交換し合う風習があるそうです。なんともロマンティックな日ですね。

ところで、表題ですが古文の一節です。
平安時代にはどのようにして恋をしていたのでしょうか。
当時、成人した男女は顔を合わせることがありませんでした。
つまり、相手の顔を知らない状態で恋をしていたのです。

そこで重要な要素のひとつが「うわさ」です。
高貴な女性にお仕えしている女房が「うわさ」を広げていくのです。

うちの姫さんほど器量のいい人は……
うちの姫さんは賢くて……
良妻賢母とはうちの姫さんのことで……

などと、様々なところで大声で話したものでした。
この「大きな声を出す」ことを古文では「ののしる」といいます。

女房がいろんなところでののしった結果、
「そんな評判の姫君がいるのか」
と世の男性は興味を持ちます。
だから「ののしる」には「評判になる」という意味もあります。

重要古語なのでしっかりと覚えておいてほしいものです。

ところで表題の口語訳は?
それは小林のところまで聞きに来てください。