センター試験

初日が終わりましたね。受けてきた人はお疲れ様。明日も頑張って!
みなさんこんにちは。門真市・守口市の教育発信地、大和田本校の小林です。
小林は国語科なので国語について少しお話ししたいと思います。

一言で言うとやや易化です。
評論文がやや短く、小説は長め。
古典に関しては標準的で漢文は漢詩からの出題。単独の出題は1992年度の白居易以来です。

少し具体的にお話ししたいと思います。

評論文について
河野哲也氏『境界の現象学』から。レジリエンスという言葉は受験ではなじみのない言葉ですが、読解量が少なく、選択肢もやや短くなったので解きやすかったのではないでしょうか。河野哲也氏自身は平成24年東大で出題された経歴があります。その他、同年には学習院や早稲田でも河野哲也氏の『意識は実在しない』から出題されています。今回センターに出題された『境界の現象学』は平成27年度の埼玉大学で出題されています。

小説
原民喜「翳」。これには少し驚きました。原民喜かぁと。管見では大学受験には登場しない作家です。小林は過去10年の受験問題のデーターベースを持っていますが、原民喜は出題されていない。
文章は長文でしたが紛らわしい選択肢は少なく問題自体は素直。ただ、センター試験は古文→漢文→評論文→小説と解く人が多いので、残り少ない時間では焦ったのではないでしょうか。

古文
『小夜衣』から。
古文がやや難としている予備校もありますが、小林としては標準であると考えます。内容としては冬期講習会、本科授業で集中的に取り組んだ擬古物語でした。小林の授業をきちんと受けていた生徒さんは解けましたね。問1の(ウ)「重なれるあはひ」も授業中に触れています。きちんと授業を聞いていた人は解けた問題です。

漢文
イラストを選ぶという問題が今までにない形式でした。ただ、漢文自体は基本的な語彙「倶」や「寡」、句法を絡めた問題など従来通りの出題です。最後の心情把握の問題を解けたかどうか。末尾4句の解釈ができたかどうかが勝敗を決めました。漢文作問委員会の先生方の努力で新傾向の問題でありながらもオーソドックスな力が求められていました。

総括
総じてやや易の印象を受けます。最後のセンター試験なので難問はでないのではとの予想が飛び交っていましたが、その通りとなりました。

いよいよ次年度からは共通テストに切り替わります。まだまだ不透明な部分も多くありますが、複数の文章と図版等を読み解く力が問われることは間違いありません。文章だけでなくグラフや図版も読解できる力複数の文章を横断的に読み解く力が必要となります。

KECは考える予備校です。共通テストでは思考力が問われるとの見方があります。やっと世間がKECに追いついてきたかと思っています。KECはどんな教育をしているのか、ぜひともお問い合わせ&無料体験を受けに来てください。