【傾向と対策】同志社大学の英語

京都府内に複数のキャンパスを構え、大阪府、兵庫県、奈良県からの受験生も増やしている同志社大学。

KEC近畿予備校の受講生の多くも同志社大学を受験します。

今回は、同志社大学の英語の出題傾向と対策をご紹介します。
<公開日:2022/06/30>

**出題方式**

・制限時間=100分
・大問の数=3題
(1=長文、2=長文、3=会話文)
・方式=記述(英文和訳1題、和文英訳1題を含む)
・配点=200点(グローバル・コミュニケーション学部のみ250点
 理系学部の数・理・重視型は100点)

全ての学部、全ての方式で設問形式が統一されている。

**出題傾向 概要**

ほとんどの学部で200点満点。大問1と2で計150点、大問3が50点。
大問1、2は長文読解問題で、小問の設問形式はほぼ同じ。1、2のいずれかに英文和訳問題が出題される。
大問3は会話問題。和文英訳問題が出題される。

 

**出題傾向 大問別**

〔1〕〔2〕長文

*配点*

大問1、2の合計で150点。

*出題内容*

A 空所補充
B 下線部語彙一致
C 波線部内容指示
D 文章完成(変則的な整序英作文)
E 内容一致
F 英文和訳(大問1、2のどちらか一方に出題される)

*KEC近畿予備校の同志社担当の考察と対策*

A 空所補充問題
空所の前後の文意を捉えて適切な接続詞や副詞・副詞句を選ばせる問題、または前置詞を答えさせる問題が多い。接続詞や副詞については、前後の内容が逆接・譲歩や並立・累加の関係になっているかどうか等の判断が決め手。前置詞については、熟語や慣用表現などの知識で解けるものが多い。

B 下線部語彙一致
文中の下線を施した単語の同意語、または文中での意味を答える四択問題。語彙力の充実している受験生なら、本文を読まなくても答えられるものが多い。ただし多義語の場合などは、あくまでも文脈の中で正しく意味を捉える必要があるので、語彙力だけではなく、的確に文意を捉える読解力も必要。

C 波線部内容指示
本文中の波線部で用いられている表現が、正解の選択肢ではパラフレーズ(※注)されている。また、波線部中で用いられている隠喩が、正解の選択肢では直喩で表されているような場合がある。いずれにしても、豊富な語彙力と正確な読解力が求められる。

(※注 パラフレーズとは、同じ意味の内容を違う語句で説明すること。一言で言うと『言い換え』のこと)

D 文章完成(変則的な整序英作文)
他大学のいわゆる整序英作文問題とは異なり、与えられた語を補充する空所が連続していない(すなわち、空所と空所の間に別の語が入っている)場合が多い。また、与えられた語の中に2語程度不要なものが含まれている。英文完成時の和訳が与えられていないので、文意の読み取りと文法・語法面からの考察の同時進行で解かねばならないが、それほど難しいものではない。

E 内容一致
8つの選択肢の中から、本文の内容に一致するものを3つ選ぶ場合が多い。本文を読む前に、各選択肢の中に出てくる印象的な語句(固有名詞なども含めて)や数値などをメモしてから、本文に当たることを勧める。本文中にそれらの語句が登場したら、その前後を含めて当該箇所を念入りに読むことで正誤が判断できる。不正解の選択肢には、本文中で示されている内容と明らかに異なる内容が書かれているもの以外に、本文中には記述のない内容を含むものもある。配点は選択肢1個につき6〜8点と考えられる(公表されていない)。配点が大きいので全問正解を狙いたい。

F 英文和訳(大問1、2のどちらか一方に出題される)
配点は概ね20点と考えられる。国公立大学の2次試験に出題されるレベルの和訳問題に比べれば易しい。文法・語法の面から考えても、読解に困るような複雑な構文が出題されることはまずない。代名詞が指している内容を明示して訳せという指示が与えられることもある。同志社を「押さえ」にしようという国公立志望のライバルが満点の解答を提示してくるであろうことを考えると、絶対に外せない最重要問題と言える。日頃から和訳の演習問題を解く習慣をつけ、そのつど英語の先生に添削してもらうのが理想的。

 

同志社の大問1、2の長文は難しいと言われることが多いが、極端に高度に抽象的で難解なテーマが取り上げられることはあまりない。確かに私立大学の入試レベルからすると、難関であることに間違いはないが、やはりほとんどの受験生にとって、文章が難しい、読みづらいと思われる原因の第一は語彙力の不足である。第二は文章の論理構成の把握ができていないこと。論理構成の把握といっても、文中に however が登場したから、ここからは先ほどまで語られていた内容とは逆接的な事柄が語られるはずだと予想したり、furthermore が出てきたから、ここから後は今まで述べられていた内容と同じ趣旨の事柄が付け加えられて語られるのだな、と判断したりといった、その程度のことに過ぎない。このような「読み」は、日本語の文章を読むとき、ほとんどの人が無意識のうちに行っていることである。今後、英語の長文を読むときは、そのような無意識の作業を「意識的に行う」ことを心がけてもらいたい。もちろん、語彙の増強もお忘れなく。英検準一級の単語集レベルまでは鍛えておこう。

〔3〕会話文

*配点*

配点50点

*出題内容*

問題は以下の2種類。

A 空所補充・・・会話文中の空所8箇所に適切な選択肢を入れる問題。余分な選択肢が2つ含まれている。
B 和文英訳・・・会話文中に日本語で示されている箇所を英語で表現する問題。

*KEC近畿予備校の同志社担当の考察と対策*

A 空所補充
語数が600語を超えることもあり、他大学の会話問題に比べると長いが、2人の登場人物によるごく普通の会話なので、時間が十分にあれば正確に読み取るのはそれほど難しくない。ただし、余分な選択肢が2つ含まれており、限られた試験時間との戦いの中で思わぬ読み違いをする可能性もあるので注意。会話問題は、学校や塾予備校の授業で取り上げられることが少ないので、日頃から自学自習の中で会話問題を解く時間を(週1回程度のペースでもいいから)確保するよう心がけよう。

B 和文英訳
日常会話の中での表現が出題されるので、抽象的な事柄や難解な言い回しなどは出てこない。国公立大学レベルから考えればかなり易しい。ただし、与えられた日本語を見て「ああ、これは仮定法過去完了を使えばOKだ」「譲歩の No matter how… で言い表せばいいな」「ここは take it for granted that S V で行ける!」等々、瞬時に判断できるよう、様々な文法項目を整理し、慣用表現の日本語によるインプットと英語によるアウトプットを習慣化しておくことを勧める。また、与えられた日本語表現を直訳するのではなく、同じような意味を持つ別の日本語表現に置き換えてから英語に直すという、いわば「和文和訳」の作業を日頃から行うようにしておきたい。

最後に

担当者の印象としては、同志社大学の英語長文の内容は、国公立大学に出題されるような長文問題をじっくり読み解く作業を積み重ねてきた受験生にとっては、特に難しいとは感じられないものと思われる。設問形式も素直なものばかり。100分という制限時間も決して短いものではない。ことさらに「○○リーディング」や「××ストラテジー」といった読解のテクニックを駆使せねば読めないような文章でもない。ただし、それゆえに、合格最低点として7割前後は取らなければならないことが多く、さらに合格者のみの平均点は8割程度と高めにならざるを得ない。みなさん、正答率8割以上のレベルの戦いの中で合格を勝ち取る覚悟を持って、自らを鍛えてください!


 

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