近大推薦・数学解答いきます④

こんにちは。KEC茨木本校2230です。
近大推薦入試(12/3),数学の解答続編,数学②第3問です。

【解答】
ア,イ=3,2
ウ,エオ,カキ=7,10,20
クケ,コ,サシ,ス=-9,5,-2,5
セソ=-5
タ=5
チ,ツ=2,9
テト,ナ=-9,5
ニ,ヌ=9,5

【解説】
$1+\mathrm{tan}^2θ=\frac{1}{\mathrm{cos}^2θ}$であり,$\frac{1}{\mathrm{cos}θ}=\frac{x}{\sqrt{3}}$と$\mathrm{tan}θ=\frac{y}{\sqrt{2}}$を代入すると
$1+\left(\frac{y}{\sqrt{2}}\right)^2=\left(\frac{x}{\sqrt{3}}\right)^2$
よって曲線$C$の方程式は$\frac{x^2}{3}-\frac{y^2}{2}=1$である。
$2x^2-3y^2=6$ ・・・① としておく。

曲線$C$上の点で直線$l$に最も近い点は,直線$l$より上の,双曲線のうち左側の曲線上に存在する。その点で引いた曲線$C$の接線の方程式を$y=3x+a$ ・・・② とおく。ただし定数$a>\frac{3}{2}$ ・・・③ である。
①②から$y$を消去して
$2x^2-3(3x+a)^2=6$,$25x^2+18ax+3a^2+6=0$ ・・・④
接するので,判別式=0とすると
$(9a)^2-25(3a^2+6)=0$より$a^2-25=0$ ∴$a=\pm5$
③より$a=5$
このとき④から$x=\frac{-9}{5}$,さらに②から$y=\frac{-2}{5}$
よって点$\mathrm{P}$の座標は$\left(\frac{-9}{5},~\frac{-2}{5}\right)$
点$\mathrm{P}$と直線$l:6x-2y+3=0$の距離は
$\frac{|6×\left(\frac{-9}{5}\right)-2×\left(\frac{-2}{5}\right)+3|}{\sqrt{6^2+(-2)^2}}=\frac{7\sqrt{10}}{20}$

①と$y=3x+k$ ・・・⑤ とから$y$を消去,整理すると
$25x^2+18kx+3k^2+6=0$ ・・・⑥
異なる2点で交わるので,判別式>0とすると
$(9k)^2-25(3k^2+6)>0$より$k^2-25>0$ ∴$k<-5,~5<k$ ・・・⑦
$\mathrm{Q,R}$の$x$座標をそれぞれ$q,~r$とおくと,解と係数の関係から
$q+r=\frac{-18k}{25}$
線分$\mathrm{QR}$の中点を$\mathrm{M}$とおくと,$\mathrm{M}$の$x$座標は$\frac{q+r}{2}=\frac{-9k}{25}$
また$\mathrm{M}$の$y$座標は⑤から$3×\frac{-9k}{25}+k=\frac{-2k}{25}$
よって$\mathrm{M}$の座標は$\left(\frac{-9k}{25},~\frac{-2k}{25}\right)$
この座標を$\left(x,~y\right)$とおくと$x=\frac{-9k}{25}$,$y=\frac{-2k}{25}$
辺々割ると$\frac{x}{y}=\frac{9}{2}$,∴$y=\frac{2}{9}x$
また⑦を25で割り-9を掛けることで$\frac{-9k}{25}<\frac{-9}{5},~\frac{9}{5}<\frac{-9k}{25}$
つまり$x<\frac{-9}{5},~\frac{9}{5}<x$が得られる。
よって点$\mathrm{M}$の軌跡は
直線$y=\frac{2}{9}x$の$x<\frac{-9}{5},~\frac{9}{5}<x$の部分である。

【感想】
数Ⅲの曲線シリーズから,双曲線に関する出題です。標準レベルです。
媒介変数表記で来ましたから,不慣れな人は参ったことでしょう。前半,距離$d$の最小は,曲線$C$上の$\left(\frac{\sqrt{3}}{\mathrm{cos}θ},~\sqrt{2}\mathrm{tan}θ\right)$と直線$l:6x-2y+3=0$の距離を計算しようとするとドツボです。上記のように平行な接線を登場させるか,または微分して傾き3になる接点を逆算する方法があります。
後半は軌跡の問題でした。線分の中点の軌跡は他大学でも類題がありますので練習しておきたいところです。

近大推薦・数学解答いきます③

こんにちは。KEC茨木本校2230です。
近大推薦入試(12/3),数学の解答続編,数学①第3問です。

【解答】
ア,イ=2,2
ウ=0
エオ=-1
カ=3
キク,ケ=-1,2
コ,サシ=2,11
スセ,ソ=-5,3
タチ,ツテ=64,27

【解説】
(1)
$\int_{-1}^{1}f(x)dx=\int_{-1}^{1}(3x^{2}+ax+b)dx$
$=\left[x^{3}+\frac{1}{2}x^{2}+bx\right]^1_{-1}=2b+2$
(2)前半
$g(x)=x$のとき
$\int_{-1}^1f(x)g(x)dx=0$より $\int_{-1}^{1}(3x^{3}+ax^{2}+bx)dx=0$
$2\int_0^1ax^2dx=0$,$\left[\frac{1}{3}ax^{3}\right]^1_0=0$
$\frac{1}{3}a=0$ ∴$a=0$
$g(x)=1$のとき
$\int_{-1}^1f(x)g(x)dx=0$より $\int_{-1}^{1}(3x^{2}ax+b)dx=0$
$2\int_{0}^{1}(3x^{2}+b)dx=0$,$\left[x^{3}+bx\right]^1_0=0$
$1+b=0$ ∴$b=-1$
逆に,$a=0$,$b=-1$のとき,$g(x)=px+q$とすると
$\int_{-1}^1f(x)g(x)dx=\int_{-1}^{1}(3x^{2}-1)(px+q)dx$
$=\int_{-1}^1(3px^{3}+3qx^{2}-px-q)dx=2\int_{0}^1(3qx^{2}-q)dx$
$=2\left[qx^{3}-qx\right]^1_0=2(q-q)$
$=0$
となる。よって求める$a$,$b$の値は$a=0$,$b=-1$
(2)中盤
$f(x)=h(x)$を解くと$3x^{2}-1=cx+5$,$3x^{2}-cx-6=0$ ・・・①
①の2解を$α$,$β$($α<β$)とすると,解と係数の関係から
$α+β=\frac{c}{3}$,$αβ=-2$ ・・・②
$α<x<β$のとき$f(x)<h(x)$なので
2曲線で囲まれた部分の面積について次の式が成り立つ。
$\int_α^β(h(x)-f(x))dx=\frac{27}{2}$
$\int_α^β(-3x^{2}+cx+6)dx=\frac{27}{2}$
$\frac{3}{6}(β-α)^{3}=\frac{27}{2}$ ∴$β-α=3$
このとき$(β-α)^{2}=9$,$(α+β)^{2}-4αβ=9$
②を代入すると$\left(\frac{c}{3}\right)^{2}+8=9$
$\left(\frac{c}{3}\right)^{2}=1$ これを満たす正の数$c$は$3$
このとき①より$3x^{2}-3x-6=0$,$x^{2}-x-2=0$
$(x+1)(x-2)=0$ ∴$x=-1,~2$
つまり交点の座標は($-1,~2$),($2,~11$)
(2)後半
$f(x)h(x)=0$つまり$(3x^{2}-1)(3x+5)=0$の解は$x=\frac{-5}{3},~-\frac{1}{\sqrt{3}},~\frac{1}{\sqrt{3}}$であり,このうちで最小の値は$\frac{-5}{3}$
このとき
$\int_\frac{-5}{3}^1f(x)h(x)dx=\int_\frac{-5}{3}^1(3x^{2}-1)(3x+5)dx$
$=\int_\frac{-5}{3}^1(9x^{3}+15x^{2}-3x-5)dx$
$=\left[\frac{9}{4}x^{4}+5x^{3}-\frac{3}{2}x^{2}-5x\right]^1_\frac{-5}{3}$
$=\frac{64}{27}$

【感想】
数Ⅱ微分積分,頻出分野ですね。標準レベルです。
(2)では,上記のように,1次関数$g(x)$として超簡単なもので試すことで定数$a,~b$を求めてしまえます。穴埋め問題では値が決まれば即終了ですが,記述式の場合は×です。必要条件しか使っとらん,十分性を確かめておく必要がありますのでご注意。最後の定積分は計算だけですがしんどいです,ここは後回しまたはスルーしますか。

近大推薦・数学解答いきます②

こんにちは。KEC茨木本校2230です。
近大推薦入試(12/3),数学の解答続編,数学①②共通の第2問です。

【解答】
アイ=31
ウエ,オ=93,3
カキ,ク,ケコ,サ=11,3,93,6
シス,セ,ソタ=-5,3,12
チ,ツ,テ=5,3,2
ト=3
ナニ,ヌ,ネ=15,3,4

【解説】
(1)
余弦定理より$\mathrm{AB}^{2}=6^{2}+5^{2}-2×6×5×\mathrm{cos}B$
$\mathrm{AB}^{2}=36+25-2×6×5×\mathrm{cos}60°$
∴$\mathrm{AB}=\sqrt{31}$
(2)
正弦定理より,外接円の直径が$\frac{\mathrm{AC}}{\mathrm{sin}B}=\frac{\sqrt{31}}{\mathrm{sin}60°}=\frac{2\sqrt{31}}{\sqrt{3}}$
なので,半径は$\frac{\sqrt{93}}{3}$
内接円の半径を$r$とすると,△ABCの面積について次の式が成り立つ。
$\frac{1}{2}r(\mathrm{AB}+\mathrm{BC}+\mathrm{AC})=\frac{1}{2}\mathrm{AB}\cdot\mathrm{BC}~\mathrm{sin}B$
$\frac{11+\sqrt{31}}{2}r=15×\frac{\sqrt{3}}{2}$
$r=\frac{15\sqrt{3}}{11+\sqrt{31}}=\frac{11\sqrt{3}-\sqrt{93}}{6}$
(3)
2つの三角形△ABCと△APTは相似であり,相似はAB:AP=6:$x$
よって,$\mathrm{PT}=\mathrm{BC}×\frac{x}{6}=\frac{5}{6}x$
BCを底辺としたときの△ABCの高さは$\mathrm{ABsin}B=3\sqrt{3}$
PTを底辺としたときの△APTの高さは$3\sqrt{3}×\frac{x}{6}=\frac{\sqrt{3}}{2}x$
よって$\mathrm{PQ}=3\sqrt{3}-\frac{\sqrt{3}}{2}x$
長方形の面積は$S=\mathrm{PT}×\mathrm{PQ}=\frac{-5\sqrt{3}}{12}x^{2}+\frac{5\sqrt{3}}{2}x$
変形すると$S=\frac{-5\sqrt{3}}{12}(x-3)^{2}+\frac{15\sqrt{3}}{4}$
よって$x=3$($0<x<6$を満たす)のとき$S$は最大となり,最大値は$\frac{15\sqrt{3}}{4}$

【感想】
数Ⅰ図形と計量,2次関数からの出題でした。易しめです。
外接円や内接円は定番ですね。長方形の計量では,$\mathrm{PB}=6-x$,$\mathrm{PQ}=\mathrm{PB}~\mathrm{sin}B$として求める方法もあります。平方完成など,きちんと作業するのみです。

近大推薦・数学解答いきます①

こんにちは。KEC茨木本校2230です。
昨日(12/3)の近大推薦入試,数学を解いてみました。
受験生の皆さんの参考となれば幸いです。

まずは,数学①②共通の第1問です。
【解答】
ア,イ=-,1
ウ,エ=2,3
オカ=-1
キ,ク,ケ=3,7,2
コ,サ=2,9
シ,ス=1,9
セ,ソタチ=5,216

【解説】
(1)前半
$y=x^{2}+(2a-2)x+2a^{2}-4a-2$
$~~=(x+a-1)^{2}+a^{2}-2a-3$
よって頂点の座標は($-a+1$,$a^{2}-2a-3$)

(1)後半
次の3つの条件を満たす$a$を求める。
①頂点の$x$座標(放物線の軸の位置)について
$-a+1>-1$ ∴$a<2$
②頂点の$y$座標について
$a^{2}-2a-3<0$ ∴$-1<a<3$
③$x$座標が$-1$のとき$y$座標は正になるので
$2a^{2}-4a-2>0$
∴$x<\frac{3-\sqrt{7}}{2},\frac{3+\sqrt{7}}{2}<x$
これら3つを同時に満たす$a$の値の範囲は
$-1<x<\frac{3-\sqrt{7}}{2}$

(2)解答前の準備
さいころを投げて,2または4の目が出る事象をA,3の目が出る事象をB,6の目が出る事象をC,1または5の目が出る事象をDとする。 A,B,C,D各事象が起こる確率は順に$\frac{1}{3},\frac{1}{6},\frac{1}{6},\frac{1}{3}$である。
(ⅰ) Aが2回,またはCとDが1回ずつ起きるときである。 確率は$\left(\frac{1}{3}\right)^{2}+_2\mathrm{C}_1×\frac{1}{6}×\frac{1}{3}=\frac{2}{9}$
(ⅱ) Aが2回とBとDが1回ずつ,またはBとCが1回ずつとDが2回起きるときである。 確率は$\frac{4!}{2!}×\left(\frac{1}{3}\right)^{2}×\frac{1}{6}×\frac{1}{3}+\frac{4!}{2!}×\frac{1}{6}×\frac{1}{6}\left(\frac{1}{3}\right)^{2}=\frac{1}{9}$
(ⅲ) 始めの3回とあとの2回に分けて考える。 始めの3回では,A2回とD1回,またはC1回とD2回が起きるときである。
この確率は$_3\mathrm{C}_2×\left(\frac{1}{3}\right)^{2}×\frac{1}{3}+_3\mathrm{C}_1×\frac{1}{6}×\left(\frac{1}{3}\right)^{2}=\frac{1}{6}$ あとの2回では,実質4だけ進めばよい。AとCが1回ずつ,またはBが2回起きるときである。 この確率は$_2\mathrm{C}_1×\frac{1}{3}×\frac{1}{6}+\left(\frac{1}{6}\right)^{2}=\frac{5}{36}$
よって求める確率は$\frac{1}{6}×\frac{5}{36}=\frac{5}{216}$

【感想】 (1)は2次関数,(2)確率でした。どちらも易しめ。
$x>-1$を満たす解が2つある,とすればありがちな問題ですが,グラフの位置ネタで提供してしまっているところは,易しすぎかも。確率はさいころと点の動きの合わせ技で,これもよくある題材ですね。事象の内訳を見落とさないように気を付けましょう。

第2問第3問も解答していきます,しばらくお待ちください。