定期テスト対策_古典_無名抄_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
無名抄の口語訳&品詞分解です。

ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

無名抄「関路の落葉」

建春門院の殿上の歌合に、
建春門院の殿上の歌合に、

「関路の落葉」といふ題に、頼政偕の歌に、
「関路の落葉」という題に対して、頼政偕の歌に、

都には まだ青葉にて 見しかども 紅葉散り敷く 白河の関
京の都(を立つとき)にはまだ青葉で見たが、
(長い旅の末に到着すると、)紅葉が散り敷く白河の関だよ。

とよまれ侍りしを、そのたび、この題の歌あまたよみて、
とおよみになりましたが、そのときは、この題の歌を多数よんで、

当日まで思ひわづらひて、俊恵を呼びて見せられければ、
当日まで(この歌を出すか)思い悩んで、俊恵を呼んでお見せになったところ、

「この歌は、かの能因が
(俊恵は)「この歌は、あの能因の

『秋風ぞ吹く白河の関』といふ歌に似て侍り。
『(都をば霞とともに立ちしかど)秋風ぞ吹く白河の関』という歌に似ています。

されども、これは出で映えすべき歌なり。
けれども、この歌は歌合に出して見映えがするはずの歌です。

かの歌ならねど、かくも取りなしてんと、
あの歌(ほどの出来映え)ではないが、このように(素材を)うまく取り扱うこともできるのだろうと、

いしげによめるとこそ見えたれ。
巧みによんだと見える。

似たりとて難ずべきさまにはあらず。」
似ているといって非難しなければならない歌のさまではない。」

とはからひければ、車さし寄せて乗られけるとき、
と判断したので、(頼政は)車を近づけてお乗りになったとき、

「貴房のはからひを信じて、さらば、
「あなたの判断を信じて、それでは、

これを出だすべきにこそ。のちの咎をばかけ申すべし。」
この歌を出すのがよいであろう。歌合で負けた場合の責任を負っていただこう。」

と言ひかけて、出でられにけり。
と言いかけて、お出になった。

そのたび、思ひのごとく出で映えして勝ちにければ、
その歌合で、思ったとおり見映えがして勝ったので、

帰りて、すなはちよろこび言ひつかはしたりける返事に、
(頼政は)帰って、すぐにお礼を言って送った(。その頼政への俊恵の)返事に、

「見るところありてしか申したりしかど、
「見どころがあるからこう申し上げたが、

勝負聞かざりしほどは、あいなくこそ胸つぶれ侍りしに、
勝負(の結果)を聞かなかった間は、わけもなくはらはらしましたが、

いみじき高名したりとなん、心ばかりはおぼえ侍りし。」
(勝ったと伺って)たいそうな手柄を立てたと、心の内では思われました。」

とぞ、俊恵は語りて侍りし。
と、俊恵は語っていました。

※ 品詞分解はこちら
無名抄「関路の落葉」

 

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定期テスト対策_古典_俊頼髄脳_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
俊頼髄脳の口語訳&品詞分解です。

ここで紹介されている沓冠折句は本文にもある通り、それぞれの句の1文字目をまず読んで、次に句の最後の文字を読むと丁度10字のメッセージが現れるという手法です。
これを踏まえて紹介されている和歌を読んでみてください!

ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

俊頼髄脳「沓冠折句の歌」

沓冠折句の歌といへるものあり。
沓冠折句の歌といったよみかたがある。

十文字あることを、句の上下に置きてよめるなり。
十文字ある事物の名前を、(歌の五)句の上と下に(それぞれ一字ずつ)置いてよんだ歌である。

「合はせ薫き物少し。」といへることを据ゑたる歌、
     (たきもの)
「合わせ薫き物少し(ください)。」といった内容を(各句の上下に)置いてよんだ歌、

逢坂も 果ては行き来の 関もゐず 訪ねて来ば来 来なば帰さじ
逢坂の関も夜更けになれば、往来を取り締まる関守もいなくなる。
(同じように、ここも夜更けになれば人目がなくなるので、)
訪ねて来るなら来なさい。もし来たなら、帰さないで愛してあげよう。

これは、仁和の帝の、方々に奉らせ給ひたりけるに、
この歌は、光孝天皇が、後宮の女御・更衣たちに差し上げなさったのだが、

みな心も得ず、返しどもを奉らせ給ひたりけるに、
だれも意味がわからず、それぞれ返歌を差し上げなさったのだが、

広幡の御息所と申しける人の、御返しはなくて、
(その中に)広幡の御息所と申した方(だけ)が、ご返歌はなくて、

薫き物を奉らせたりければ、
練り香を差し上げたので、

心あることにぞおぼしめしたりけると、語り伝へたる。
(天皇は)和歌のたしなみの深いことだと感心なさっていたと、語り伝えている。

「をみなへし・花薄」といへることを、据ゑてよめる歌、
         (はなすすき)
「をみなへし・花薄」といったことを、(各句の上下に)置いてよんだ歌、

小野の萩 見し秋に似ず 成りぞ増す 経しだにあやな しるしけしきは
小野の萩は、(去年の)秋に見たときとすっかり変わって、たくさん増えている。
あなたを長い間訪れなかったのは失敗だったなあ。
萩でさえ一年の間にこんなに変化しているのだから。
(あなたがこんなに美しく成長したと知っていたら、放っておきはしなかったよ。)

これは、下の花薄をば、逆さまに読むべきなり。
この歌は、各句の下に置いた「花薄」を、逆から読まなければならないのである。

これも一つの姿なり。
これも一つのよみ方である。

※ 品詞分解はこちら
俊頼髄脳「沓冠折句の歌」

 

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定期テスト対策_古典_俊頼髄脳_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
俊頼髄脳の口語訳&品詞分解です。

俊頼髄脳は、平安後期に源俊頼によって書かれた歌学書です。
のちに鳥羽院の皇后になる、藤原勲子のために作られた指南書と言われています。

ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

俊頼髄脳「歌のよしあし」

歌のよしあしをも知らむことは、ことのほかのためしなめり。
歌のよしあしをも判別するようなことは、格別たいへんな試みであるようだ。

四条大納言に、子の中納言の、
四条大納言〔藤原公任〕に、子の中納言〔定頼〕が、

「式部と赤染と、いづれかまされるぞ。」
「和泉式部と赤染衛門と、どちらが歌人としてすぐれているか。」

と尋ね申されければ、
とお尋ね申し上げたところ、(公任はこう答えた。)

「一口に言ふべき歌よみにあらず。
「一言で(優劣を)決めることのできる歌人ではない。

式部は、『ひまこそなけれ葦の八重ぶき』とよめる者なり。
和泉式部は、『ひまこそなけれ葦の八重ぶき』と(いう秀歌を)よんだ女性だ。

いとやむごとなき歌よみなり。」とありければ、
とても立派な歌人だ。」という返事であったので、

中納言はあやしげに思ひて、「式部が歌をば、
中納言は不思議に思って、「和泉式部の歌の中では、

『はるかに照らせ山の端の月』と申す歌をこそ、
『はるかに照らせ山の端の月』という歌をこそ、名歌だとは、

よき歌とは、世の人申すめれ。」と申されければ、
世間の人が申しているようですが。」とお尋ね申し上げたところ、

「それぞ、人のえ知らぬことを言ふよ。
(公任は)「それは、世間の人がわかりもしないことを言うのだよ。

『暗きより暗き道にぞ』といへる句は、
『暗きより暗き道にぞ』といった(初)二句は、

法華経の文にはあらずや。されば、
『法華経』の文言ではないか。だから、

いかに思ひよりけむともおぼえず。
どうやって思いついたのだろうとも思われない(、苦心のあとが表れていない)。

末の『はるかに照らせ』といへる句は、
下の『はるかに照らせ』といった句は、

本にひかされて、やすくよまれにけむ。
上の句にひきつけられて、自然と容易によまれたのだろう。

『こやとも人を』といひて、
(私のあげた歌の)『来やとも人を』とよみだして、

『ひまこそなけれ』といへる言葉は、
(「小屋」の連想から)『ひまこそなけれ』と続けた言葉(の使い方)は、

凡夫の思ひよるべきにあらず。
凡人が考えつくことのできるものではない。

いみじきことなり。」とぞ申されける。
すばらしい表現である。」と(定頼に)申し上げなさった。

※歌の口語訳

津の国の こやとも人を いふべきに ひまこそなけれ 葦の八重ぶき
摂津の国の昆陽ではありませんが、あなたに「来や。」(来てくださいよ)と言いたいのですが、
人の見る目の隙がなくて、その機会がありません。小屋の葦の八重ぶきの隙がないように。

暗きより 暗き道にぞ 入りぬべき はるかに照らせ 山の端の月
私は煩悩の闇からいっそう深い闇へと迷いこんでしまいそうだ。
はるか彼方まで照らしてほしい、山の端に出た真如の月よ。
(上の句は『法華経』の「化城喩品」の一節をふまえる。また、「山の端の月」に仏教の真理と、その体現者の性空上人をたとえる。四・五句が倒置。体言止め。三句切れ。)

※ 品詞分解はこちら
俊頼髄脳「歌のよしあし」

 

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定期テスト対策_古典_源氏物語_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
源氏物語の口語訳&品詞分解です。

昨日の続きからです。
ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

源氏物語「薫と宇治の姫君」(後半)

あなたに通ふべかめる透垣の戸を、
向こうの姫君たちのお部屋に通じているのだろうと見える透垣の戸を、

少し押し開けて見給へば、
(薫は)少し押し開けて御覧になると、

月をかしきほどに霧りわたれるをながめて、
月が趣深く見える程度にあたり一面に霧が立っているのを眺めて、

蘗を短く巻き上げて、人々ゐたり。
簾を少し巻き上げて、女房たちが座っている。

簀子に、いと寒げに、身細く、萎えばめる童一人、
簀子に、とても寒そうに、体が細く、着慣らした衣をまとっている女童が一人、

同じさまなる大人などゐたり。
同じような格好をした年配の女房などが座っている。

内なる人、一人は柱に少しゐ隠れて、琵琶を前に置きて、
廂の間にいる人は、一人は柱に少し隠れて座って、琵琶を前に置いて、

撥を手まさぐりにしつつゐたるに、
撥を手でもてあそびながら座っているが、

雲隠れたりつる月の、にはかにいと明かくさし出でたれば、
雲間に隠れてしまっていた月が、急にとても明るく輝いて出てきたので、

「扇ならで、これしても、月は招きつべかりけり。」
「扇でなくて、この撥によっても、月は招くことができたのね。」

とて、さしのぞきたる顔、いみじくらうたげに、
と言って、(月を仰いで)少しのぞいている顔は、とてもかわいらしい感じで、

にほひやかなるべし。添ひ臥したる人は、
つややかで美しいようだ。隣で横になっている人は、

琴の上に傾きかかりて、「入る日を返す撥こそありけれ、
琴の上にかぶさりかかって、「夕陽を呼び返す撥はあるそうだけれど、

さま異にも思ひ及び給ふ御心かな。」とて、
(撥で月を招くとは)風変わりなことを思いつきなさるお心ね。」と言って、

うち笑ひたるけはひ、いま少し重りかによしづきたり。
ほほえんでいる感じは、(先ほどの姫君よりも)もう少し落ち着きがあって風情がある。

「及ばずとも、これも月に離るるものかは。」など、
「(扇には)及ばなくても、撥も月と縁がないものではない。」などと、

はかなきことを、うちとけのたまひかはしたるけはひども、
たわいもないことを、くつろいで言い交わしなさっている様子などは、

さらによそに思ひやりしには似ず、
全くよそながら想像したのとは似つかず、

いとあはれになつかしうをかし。
たいそうしみじみと親しみを覚えて興をそそられる。

昔物語などに語り伝へて、若き女房などの読むをも聞くに、
昔物語などに語り伝えて、若い女房などが読むのをも聞くと、

必ずかやうのことを言ひたる、
必ずこのような(思いがけない所で美しい姫君を見いだす)話が書いてあるのは、

さしもあらざりけむと、憎く推し量らるるを、
そんなことはなかっただろうと、反感をもって想像してしまうのに、

げにあはれなるもののくまありぬべき
(今このように体験してみると)本当に趣深い人目につかない所があるにちがいない

世なりけりと、心移りぬべし。
世の中なのだなあと、(薫は姫君に)心を奪われるにちがいない。

霧の深ければ、さやかに見ゆべくもあらず。
霧が深いので、(姫君たちの姿は)はっきりと見ることもできない。

また月さし出でなむとおぼすほどに、奥の方より、
また月が出てほしいと(薫が)お思いになるうちに、奥のほうから、

「人おはす。」と告げ聞こゆる人やあらむ、
「人がおいでです。」とお告げ申し上げる人がいたのであろうか、

蘗下ろしてみな入りぬ。
簾を下ろしてみな(部屋の中に)入ってしまった。

おどろき顔にはあらず、なごやかにもてなして、
(二人の姫君は)驚いた顔ではなく、穏やかに振る舞って、

やをら隠れぬるけはひども、衣の音もせず、
そっと隠れた様子などは、衣ずれの音もせず、

いとなよよかに心苦しうて、
たいそうものやわらかでいじらしい様子で、

いみじうあてにみやびかなるを、あはれと思ひ給ふ。
とても気品があって優雅なのを、(薫は)しみじみと感動していらっしゃる。

※ 品詞分解はこちら
源氏物語「薫と宇治の姫君」(後半)

 

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定期テスト対策_古典_源氏物語_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
源氏物語の口語訳&品詞分解です。

前後半に分けています。
ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

源氏物語「薫と宇治の姫君」(前半)

近くなるほどに、
(八の宮の山荘が)近くなるにつれ、

その琴とも聞き分かれぬものの音ども、
何の弦楽器とも聞き分けることのできない楽の音が、

いとすごげに聞こゆ。
たいそう身に寒々としみるように聞こえる。

常にかく遊び給ふと聞くを、
「(八の宮は姫君たちと)いつもこのように合奏していらっしゃると聞いているが、

ついでなくて、親王の御琴の音の名高きも、
機会がなくて、八の宮の琴の琴のご演奏が名高いのも、

え聞かぬぞかし、よき折なるべしと、
聞くこともできないでいるよ。よい折にちがいない。」と、

思ひつつ入り給へば、
(薫は)思いながら(八の宮の山荘に)お入りになると、

琵琶の声の響きなりけり。
(それは琴の琴ではなくて)琵琶の音の響きであったよ。

黄鐘調に調べて、世の常のかきあはせなれど、
黄鐘調に調律して、普通の「かきあわせ」の曲であるが、

所からにや、耳慣れぬ心地して、
場所柄なのであろうか、聞き慣れない気がして、

かき返す撥の音も、もの清げにおもしろし。
かき返す撥の音も、なんとなく澄み透った感じで趣深い。

箏の琴、あはれになまめいたる声して、
箏の琴が、(琵琶の音に交じって)しみじみと優雅な音色で、

絶え絶え聞こゆ。しばし聞かまほしきに、
とぎれとぎれに聞こえる。(薫は)しばらく聞きたく思ったので、

忍び給へど、御けはひしるく聞きつけて、
じっと隠れていらっしゃったのだが、(来訪者の)ご気配をはっきりと聞きつけて、

宿直人めく男、なまかたくなしき、出で来たり。
宿直人めく男で、どことなくものわかりの悪そうなのが、出て来た。

「しかしかなむ、籠りおはします。
「これこれしかじかで、(八の宮様は山寺に)籠っていらっしゃいます。

御消息をこそ聞こえさせめ。」と申す。
お取り次ぎを申し上げさせましょう。」と申し上げる。

「何か。しか限りある御行ひのほどを紛らはし聞こえさせむに、
「いやなに。そのように日数を限った御勤行の間にお心を他に向けさせ申し上げたら、

あいなし。かく濡れ濡れ参りて、
不都合なことだ。このように(露に)濡れながら参上したのに、

いたづらに帰らむ憂へを、姫君の御方に聞こえて、
むなしく帰るというつらさを、姫君の御方に申し上げて、

あはれとのたまはせばなむ、慰むべき。」
『お気の毒に。』と言ってくださったら、慰めとなるだろう。」

とのたまへば、みにくき顔うち笑みて、
とおっしゃるので、(宿直人は)醜い顔に笑みを浮かべて、

「申させ侍らむ。」とて立つを、
「申し上げさせましょう。」と言って立つのを、

「しばしや。」と召し寄せて、
(薫は)「しばらく(待て)よ。」とお呼び寄せなさって、

「年ごろ人づてにのみ聞きて、ゆかしく思ふ
「この数年来人づてに聞くばかりで、聞きたいと思っていた

御琴の音どもを、うれしき折かな、しばし、
(姫君たちの)お琴の合奏を、うれしい機会であることよ、しばらく、

少し立ち隠れて聞くべき、もののくまありや。
ちょっと立ち隠れて聞くことのできる、物陰はあるか。

つきなくさし過ぎて参り寄らむほど、
(私が)時と場をわきまえず出しゃばって近くに参るうちに、

みなことやめ給ひては、いと本意なからむ。」
すっかり琴の演奏をおやめになったら、全く不本意なことだろう。」

とのたまふ。御けはひ、顔かたちの、
とおっしゃる。(薫の)ご様子やご容貌が、

さるなほなほしき心地にも、いとめでたくかたじけなくおぼゆれば、
宿直人のような身分の低い者の気持ちにも、とてもすばらしく恐れ多く思われるので、

「人聞かぬときは、明け暮れかくなむ遊ばせど、
「人が聞いていない折は、朝に夕にこのように演奏なさっているけれど、

下人にても、都の方より参り、
身分の低い者であっても、都のほうから(この邸に)参上し、

立ち交じる人侍るときは、音もせさせ給はず。
入り交じる人がありますときは、音もお立てにならない。

おほかた、かくて女たちおはしますことをば、
おおよそ、このように姫君たちがいらっしゃることを、

隠させ給ひ、なべての人に知らせ奉らじと、
(八の宮は)お隠しになり、世間の人にお知らせ申すまいと、

おぼしのたまはするなり。」と申せば、うち笑ひて、
お考えになっておっしゃるのです。」と申すので、(薫は)少しお笑いになって、

「あぢきなき御もの隠しなり。しか忍び給ふなれど、
「つまらないお隠し事だ。そのようにお隠しになるようだが、

みな人、ありがたき世のためしに、聞き出づべかめるを。」
人々はみな、めったにない世の中の例として、当然聞き知っているようなのに。」

とのたまひて、「なほしるべせよ。
とおっしゃって、「やはり案内しろ。

我はすきずきしき心などなき人ぞ。
私は好色な心などはない者だよ。

かくておはしますらむ御ありさまの、
このようにして(姫君たちが)お過ごしになっていらっしゃるご様子が、

あやしく、げになべてにおぼえ給はぬなり。」と、
不思議で、いかにも世間にありふれたこととはお見受けされないのだ。」と、

こまやかにのたまへば、「あなかしこ。
親しみをこめておっしゃるので、「ああ恐れ多いことです。

心なきやうに、のちの聞こえや侍らむ。」とて、
(ご案内しなければ、私は)無粋な者のように、のちのち世間で評判が立つでしょうか。」と言って、

あなたの御前は、竹の透垣しこめて、
あちらの姫君たちのお部屋の前の庭は、竹で編んだ透垣で囲って、

みな隔て異なるを、教へ寄せ奉れり。
すっかり(こちらとは)囲いが別になっているのを、(薫に)教えて近くにお連れ申し上げた。

御供の人は西の廊に呼び据ゑて、この宿直人あひしらふ。
(薫の)お供の人は西の廊に呼び入れて、この宿直人が接待する。

※ 品詞分解はこちら
源氏物語「薫と宇治の姫君」

 

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本科(常授業)・秋期講座まもなくです

こんにちは!枚方市の塾予備校 KEC枚方本校の藤原です。

8月も残りわずかとなりました。
各学校でコロナによる臨時休校が相次いでいます。一人ひとりが危機感をもって徹底した感染予防をしていきましょう。
臨時休校の際は即日オンライン授業で受講いただけるようにしています。
枚方本校の感染防止対策
■マスクの着用■講師と受講生との間のアクリルボードの設置■最低1時間に1回の換気■教室内の消毒作業■全教室へのサーキュレーターの設置■各教室のクレベリンの設置などできる限りの対策を講じて運営していきます。

*9月6日(月)より「本科(通常授業)」が開講*
共通テストリスニング/共通テスト数学ⅠAⅡB/共通テスト数学ⅠⅡ/外大の英語/看護系英語/看護系数学/私大政経
など9月から開講の新講座も多数あります。

*9月19日(日)からは「秋期講座」が順次開講*
通常授業だけではできない「推薦入試対策」「テーマ別対策」「大学別入試テストシミュレーション」「共通テスト対策」を行います。
枚方本校の開講講座及び開講予定時期は以下の通りです。

開講時期 講座名 対象
9/12(日) 日本史通史PB 夏期「日本史PB」受講者
9/19(日) 共通テスト英語
共通テスト数学ⅠA
共通テスト現代文
共通テスト世界史
共通テスト対策
小論文対策 国公立二次・推薦入試対策
9月下旬 英作文対策講座 国公立二次対策
英文法項目別総整理
整序英作文
私大受験対策
共通テスト日本史
共通テスト地理
共通テスト対策
10月 日本史 史料解析 関関同立対策・私大受験対策
近大の英語/近大の国語
龍谷の英語/龍谷の国語
京産の英語/京産の国語
同志社女子の英語
関西外大の英語
推薦入試対策
共通テスト古文
共通テスト漢文
共通テスト政経
共通テスト現社
共通テスト倫理
共通テスト数学ⅡB
共通テスト対策
11月 関大の英語/関大の国語
関学の英語
同大の英語/同大の国語
立命の英語/立命の国語
関関同立・私大受験対策
共通テスト物理
共通テスト化学
共通テスト化学基礎
共通テスト生物
共通テスト生物基礎
共通テスト地学基礎
共通テスト対策

登校に不安がある場合にはオンライン授業で受講できるよう準備しています。
本科、秋期講座ともにお気軽にお問合せください➡枚方本校ページ

定期テスト対策_古典_源氏物語_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
源氏物語の口語訳&品詞分解です。

ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

源氏物語「紫の上の死」

秋待ちつけて、世の中少し涼しくなりては、
秋(の訪れ)を待ちかねたようにして、世の中(の気候)が少し涼しくなってからは、

御心地もいささかさはやぐやうなれど、
(紫の上の)ご気分も少しはよくなるようだが、

なほともすればかごとがまし。
それでもどうかすると(病気がぶり返して)恨めしい思いになりがちである。

さるは、身にしむばかりおぼさるべき秋風ならねど、
そうかといって、身にしみるほどに(冷たく)お感じになるはずの秋風ではないが、

露けき折がちにて過ぐし給ふ。
露に濡れるように(袖が)涙でしめりがちになりながらお過ごしになる。

中宮は参り給ひなむとするを、
明石の中宮が宮中へ帰参しようとなさるのに対して、

「いましばしは御覧ぜよ。」とも
(紫の上は)「もうしばらくご滞在なさいませ。」とも

聞こえまほしうおぼせども、さかしきやうにもあり、
申し上げたくお思いになるけれども、(中宮に対して)出過ぎたようでもあり、

内裏の御使ひのひまなきもわづらはしければ、
(帰参するようにとの)帝のお使いの絶え間がないのもはばかられるので、

さも聞こえ給はぬに、
そのようにも申し上げなさらないが、かといって

あなたにもえ渡り給はねば、
(ご自身が中宮の御座所である)あちら〔東の対〕にお渡りになることもできないので、

宮ぞ渡り給ひける。
中宮が(紫の上のいる西の対に)お出向きになった。

かたはらいたけれど、
(病み衰えた姿をお見せするのは)気恥ずかしいけれど、

げに見奉らぬもかひなしとて、
いかにもお目にかからないのはかいがないと(紫の上は)お思いになって、

こなたに御しつらひをことにせさせ給ふ。
こちらに(中宮の)御座所を格別に整えさせなさる。

こよなう痩せ細り給へれど、かくてこそ、
(紫の上は)このうえなく痩せ細っていらっしゃるけれど、こうなられてかえって、

あてになまめかしきことの限りなさもまさりてめでたかりけれと、
上品で優美なことのこのうえないさまもまさってすばらしいことだよと、(明石の中宮はご覧になる。)

来し方あまりにほひ多くあざあざとおはせし盛りは、
これまではあまりにも気品のある美しさにすぐれて鮮やかなまで華やかでいらっしゃった女盛りは、

なかなかこの世の花の香りにもよそへられ給ひしを、
むしろこの世の花の美しさにもたとえられていらっしゃったけれど、

限りもなくらうたげにをかしげなる御さまにて、
(今は)限りもなく愛らしく優美な感じのご様子であって、

いとかりそめに世を思ひ給へるけしき、
この世を全くはかないと思っていらっしゃる様子は、

似るものなく心苦しく、すずろにもの悲し。
たとえようもなくいたわしく、わけもなく悲しく思われる。

風すごく吹き出でたる夕暮れに、前栽見給ふとて、
風がもの寂しく吹き始めた夕暮れ時に、庭の植え込みを御覧になるということで、

脇息に寄りゐ給へるを、院渡りて見奉り給ひて、
(紫の上は)脇息に寄りかかっていらっしゃるのを、六条の院〔源氏〕が来て拝見なさって、

「今日は、いとよく起きゐ給ふめるは。この御前にては、
「今日は、とてもよく起きていらっしゃるようですね。明石の中宮の御前では、

こよなく御心も晴れ晴れしげなめりかし。」と聞こえ給ふ。
このうえなくご気分も晴れ晴れしいようですね。」と申し上げなさる。

かばかりのひまあるをも、
この程度の小康状態をも、

いとうれしと思ひ聞こえ給へる御けしきを見給ふも、
とてもうれしいとお思い申し上げなさる(源氏の)ご様子を御覧になるのも、

心苦しく、つひにいかにおぼし騒がむと思ふに、
(紫の上には)いたわしく、いよいよ(最期だ)というときに(源氏が)どんなに動揺なさるだろうと思うと、

あはれなれば、
しみじみと悲しいので、(紫の上のよんだ歌、)

おくと見る ほどぞはかなき ともすれば 風に乱るる 萩の上露

置くと見る間もほんのわずかで、ややもすれば風に散り乱れてしまう、萩の葉の上の露よ。
私が起きていると見るのもほんのわずかな間で、露のように消えてしまいそうな命です。

げにぞ、折れ返りとまるべうもあらぬ、
いかにも、(庭の萩が風に吹かれて)折れ返り、とどまりそうにもない露が、

よそへられたる折さへ忍びがたきを、
(紫の上ご自身に)よそえられた(この秋の)折までも耐えがたい(風情な)ので、

見出だし給ひても、
(源氏も)庭を見やりなさるにつけても、

ややもせば 消えをあらそふ 露の世に おくれ先立つ ほど経ずもがな

どうかすると先を争って消える露のようにはかないこの世に、
死に遅れたり先立ったりする間を置くことなく、あなたと生死をともにしたいのです。

とて、御涙を払ひあへ給はず。宮、
とよんで、お涙をぬぐいきれずにいらっしゃる。中宮は、

秋風に しばしとまらぬ 露の世を たれか草葉の 上とのみ見む

吹く秋風にしばらくの間もとどまることのない露のようなはかないこの世を、
誰が草葉の上だけのことと思うでしょうか(。私たちもはかないことは変わりないのです)。

と聞こえ交はし給ふ御かたちどもあらまほしく、
と歌を交わし申し上げなさるご容貌なども理想的で、

見るかひあるにつけても、
見るかいがあるにつけても、

かくて千年を過ぐすわざもがなとおぼさるれど、
このまま千年を生きるすべがあればいいのになあと(源氏は)お思いにならずにはいられないけれども、

心にかなはぬことなれば、
思うにまかせないことなので、

かけとめむ方なきぞ悲しかりける。
(紫の上の命が絶えようとするのを)ひきとどめるすべがないのは悲しいことであった。

「今は渡らせ給ひね。乱り心地いと苦しくなり侍りぬ。
「今はもう(東の対へ)お引き取りなさいませ。気分がひどく苦しくなりました。

言ふかひなくなりにけるほどと言ひながら、
どうしようもなくやつれてしまったありさまとは言うものの、

いとなめげに侍りや。」とて、
(中宮様に)とても失礼でございますわ。」とおっしゃって、

御几帳引き寄せて臥し給へるさまの、
御几帳を引き寄せて横におなりになっている様子が、

常よりもいと頼もしげなく見え給へば、
いつもよりもたいそう頼りなさそうにお見えになったので、

「いかにおぼさるるにか。」とて、
「どのようなご気分でいらっしゃいますか。」とおっしゃって、

宮は御手をとらへ奉りて泣く泣く見奉り給ふに、
中宮は(紫の上の)お手をお取り申し上げて泣く泣く拝見なさると、

まことに消えゆく露の心地して、限りに見え給へば、
本当に消えてゆく露のように思われて、臨終とお見えになるので、

御誦経の使ひども数も知らず立ち騒ぎたり。
御誦経を頼む使いの者たちが大勢差し向けられる騒ぎとなった。

先々もかくて生き出で給ふ折にならひ給ひて、
以前にもこのような状態になって生き返りなさったとき(があったので、それ)にならいなさって、

御物の怪と疑ひ給ひて、
御物の怪(のせい)とお疑いになって、

夜一夜さまざまのことをし尽くさせ給へど、
夜通しさまざまな手立てをし尽くさせなさったが、

かひもなく、明け果つるほどに消え果て給ひぬ。
効果もなく、夜がすっかり明けるころに命が消え果ててしまわれた。

※ 品詞分解はこちら
源氏物語「紫の上の死

 

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大阪府立 長尾高校の紹介_評判と合格実績

こんにちは
KEC校舎周辺の高校紹介をしていきます!
今回の高校は長尾高校です

枚方市にある高校で、通称「ながお

偏差値:47

入試問題:すべてB問題

倍率タイプ:Ⅲ(試験:内申点=5:5)

アドミッションポリシー:

本校では、徳性・知能・体力ともに優れ、誠実・明朗で友愛と気力に満ちた人物の育成を目標にしています。また、一人ひとりの持てる力を最大限に伸ばし、学習指導・進路指導・生活指導及び部活動・学校行事を充実させ、『社会で活躍できる人間』を育成します。

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長尾高校では、希望進路に合わせた緩やかなコース制になっており、
文系難関大や看護医療系を目指す人のための専用コース、
人文ステップアップコース」が2年次から設置されています。

また、学校設定科目の「自己探求」では、
毎朝10分間、自分の考えを100字でまとめることで文章力や集中力を磨くことができます。

全校生徒の97%が枚方市から通うという地域密着型の高校で
近隣の摂南大学や関西外国語大学などと連携したキャリア教育にも力を入れています。

 

〔大学進学実績 2019〕 

静岡大学 2名 関西大学 2名 京都産業大学 2名 近畿大学 1名

佛教大学 3名 龍谷大学 1名 摂南大学 17名 追手門学院大学 6名

 

クラブは17の運動部,11の文化部が活動しています。

 

独自のプログラムで様々な進路をサポート

中学生の皆さん そんな長尾高校を目指してがんばってくださいね!

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KEC近畿教育学院・KEC近畿予備校では

無料の個別入塾相談・体験授業を行っております。

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定期テスト対策_古典_源氏物語_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
源氏物語の口語訳&品詞分解です。
昨日の続きです。ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

源氏物語「明石の姫君の入内」(後半)

思ふさまにかしづき聞こえて、心及ばぬこと、
思う存分に(姫君を)大切にお世話し申し上げて、行き届かぬことなどは、

はた、をさをさなき人のらうらうじさなれば、
これといって、少しもない明石の君の人柄の利発さであるから、

おほかたの寄せ・おぼえよりはじめ、
周囲の人々の(姫君に対する)人気や評判をはじめとして、

なべてならぬ御ありさま・かたちなるに、
並々ならぬ(姫君の美しい)お姿・ご容貌であるから、

宮も、若き御心地に、いと心ことに思ひ聞こえ給へり。
東宮も、お若いお気持ちに、(姫君を)まことに格別にお思い申し上げていらっしゃる。

いどみ給へる御方々の人などは、
(東宮の寵を得ようと)お競いになっているお妃たちのお付きの女房などは、

この母君のかくて候ひ給ふを、
(姫君の生母である身分の低い)この母君〔明石の君〕がこうして姫君のおそばにお仕えしていらっしゃるのを、

瑕に言ひなしなどすれど、それに消たるべくもあらず。
(姫君の声価を損なう)瑕として言い立てたりするが、そんな悪口などに負かされるはずもない。

いまめかしう、並びなきことをばさらにも言はず、
現代ふうで、比類ないことは言うまでもなく、

心にくくよしある御けはひを、はかなきことにつけても、
奥ゆかしく優雅な(姫君の)お人柄を、ささいなことにつけても、

あらまほしうもてなし聞こえ給へれば、
(明石の君が)申し分なくお世話申し上げなさるので、

殿上人なども、めづらしきいどみどころにて、
殿上人なども、ほかにはない風流の才を競う場だと心得て(おり)、

とりどりに候ふ人々も、
その場に思い思いにお仕えしている女房も、

心をかけたる女房の用意・ありさまさへ、
殿上人が関心をいだいている女房の心がけや態度までも、

いみじくととのへなし給へり。
(明石の君は)たいそうよく仕込んでいらっしゃる。

上も、さるべき折ふしには参り給ふ。
紫の上も、何かことあるときには参内なさる。

御仲らひあらまほしううちとけゆくに、
紫の上と明石の君の御仲は理想どおりうちとけてゆくが、

さりとてさし過ぎもの慣れず、
だからといって(明石の君は)出過ぎたりなれなれしい態度をとったりはせず、

侮らはしかるべきもてなし、はた、つゆなく、
さげすまれるはずの態度も、それでいて、少しもなく、

あやしくあらまほしき人のありさま・心ばへなり。
不思議なほど非のうちどころのない人柄(であり)、思慮(を備えた女性)である。

大臣も、長からずのみおぼさるる御世のこなたにと
源氏の大臣も、長くはないとお思いにならずにいられないこの世でのご存命中にと

おぼしつる御参り、かひあるさまに見奉りなし給ひて、
お思いだった(姫君の)ご入内を、立派に見届け申し上げなさって

心からなれど、
(一安心なさったし、また、夕霧)自ら求めたことだが、

世に浮きたるやうにて見苦しかりつる宰相の君も、
身の固まらぬありさまで体裁が悪かった宰相の君〔夕霧〕も、

思ひなくめやすきさまに静まり給ひぬれば、
何不足なく世間並みに結婚生活が落ち着きなさったので、

御心落ちゐ果て給ひて、今は本意も遂げなむとおぼしなる。
(源氏も)すっかりご安心なさって、今は出家の念願を果たしてしまおうという思いにおなりになる。

対の上の御ありさまの見捨てがたきにも、
紫の上のお身の上が見捨てがたく思うにつけても、

中宮おはしませば、おろかならぬ御心寄せなり。
秋好中宮がいらっしゃるから、(これが)並々ならぬお味方である。

この御方にも、世に知られたる親ざまには、
この明石の姫君におかれても、(表向きの)世に知られている親としては、

まづ思ひ聞こえ給ふべければ、
(紫の上を)まず第一に大切にお思い申し上げなさるであろうから、

さりともとおぼし譲りけり。
もう何事があっても(大丈夫だ)とお任せする気持ちでおられるのであった。

夏の御方の、時々にはなやぎ給ふまじきも、
夏の御方〔花散里〕は、公的な社交の折々に晴れ晴れしくお振る舞いになることはかなうまいが、

宰相のものし給へばと、
これも、宰相〔夕霧〕がおいでだから(安心だ)と、

みなとりどりにうしろめたからずおぼしなりゆく。
どの女性たちもそれぞれに(その将来は)心配ないというお気持ちに(源氏は)おなりになっていく。

明けむ年、四十になり給ふ。
明年は、(源氏は)四十歳におなりになる。

御賀のことを、おほやけよりはじめ奉りて、
その祝賀の宴のことを、帝をはじめ申し上げて、

大きなる世のいそぎなり。
世をあげてたいへんな準備である。

※ 品詞分解はこちら
源氏物語「明石の姫君の入内

 

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定期テスト対策_古典_源氏物語_口語訳&品詞分解

こんにちは。塾予備校部門枚方本校の福山です。
源氏物語の口語訳&品詞分解です。

この場面で入内する「明石の姫君」は、源氏と明石の君(愛人)の娘ですが、明石の君の身分が低いため、姫が3歳のときに紫の上(本妻)が引き取り育てた、という背景があります。
愛人と本妻が対面するシーンもありますが、バチバチすることもなく、お互い心の中で褒め合い、認め合うという大人な2人なのでした。

ぜひテスト対策にお役立てください。

✿ 本文:太字、現代語訳:赤字 

源氏物語「明石の姫君の入内」(前半)

御参りの儀式、
明石の姫君の入内の儀式は、

人の目おどろくばかりのことはせじとおぼしつつめど、
人目を驚かすほどの(派手な)ことはしまいとご自粛なさるが、

おのづから
(時の最高実力者の源氏と関わることだから)自然に(大規模になって)

世の常のさまにぞあらぬや。
世間並みの規模にはいかないことだよ。

限りもなくかしづき据ゑ奉り給ひて、
(紫の上は姫君を)このうえもなく大切にお世話し申し上げなさって、

上は、まことにあはれにうつくしと思ひ聞こえ給ふにつけても、
紫の上は、(姫君を)心からかわいいとお思い申し上げなさるにつけても、

人に譲るまじう、
誰にも渡したくなく、

まことにかかることもあらましかばとおぼす。
本当にこのように自分の実の娘が入内することがあったなら(どんなにかうれしかっただろうに)とお思いになる。

大臣も宰相の君も、ただこのこと一つをなむ、
太政大臣〔源氏〕も宰相の君〔夕霧〕も、ただこのこと一つだけを、

飽かぬことかなとおぼしける。
不満なことだなあとお思いになった。

三日過ごしてぞ、上はまかでさせ給ふ。
結婚の儀式三日間を(取りしきり)過ごして、紫の上は宮中をご退出になる。

たちかはりて参り給ふ夜、御対面あり。
(紫の上に)入れ替わって(明石の君が)参上なさる夜、(紫の上と明石の君との)ご対面がある。

「かくおとなび給ふけぢめになむ、
(紫の上は)「(姫君が)こんなに大人らしくおなりになった、

年月のほども知られ侍れば、
その変化の様子によって、(姫君をお預かりした長い)年月の経過もわかりますので、

うとうとしき隔ては残るまじくや。」と、
水くさい分け隔ての遠慮などありませんよね。」と、

なつかしうのたまひて、物語などし給ふ。
親しげにおっしゃって、お話などなさる。

これもうちとけぬる初めなめり。
明石の君のほうも(紫の上と)仲よくなった最初の出会いであるようだ。

ものなどうち言ひたるけはひなど、
(明石の君の)何かちょっとしたことを言う物腰などを(紫の上は観察して)、

むべこそはと、めざましう見給ふ。
「(源氏の君がこの人を大切にするのも)当然だわ。」と、目を見張る思いで御覧になる。

また、いと気高う、盛りなる御けしきを、
また(明石の君のほうも)、(紫の上の)たいへん気品があり、女盛りのご様子を、

かたみにめでたしと見て、
こちらはこちらで(明石の君も)すばらしいと見て、

そこらの御中にも、すぐれたる御心ざしにて、
「たくさんの女性たちの御中でも、誰にもまさった(源氏の君の)ご愛情であって、

並びなきさまに定まり給ひけるも、いとことわり
並ぶ者のない地位におさまりなさっていたのも、全く当然なことだよ。」

と思ひ知らるるに、
とおのずから納得する気持ちになり、(それにつけても)

かうまで立ち並び聞こゆる契り、
「これほどまで(紫の上と)肩をお並べ申し上げる前世からの宿縁は、

おろかなりやはと思ふものから、
並々のことではないのだ。」と誇らしい気持ちになる。しかし、そうはいうものの、

出で給ふ儀式のいとことによそほしく、
(三日を過ごして紫の上が宮中から)御退出なさる儀式がまことに格別で美々しく、

御輦車など許され給ひて、
(帝の勅許を得て)御輦車などを許されなさって、

女御の御ありさまにことならぬを、
女御の(御退出の)御ありさまと異ならぬ(ご待遇を受けておられる)のを、

思ひ比ぶるに、さすがなる身のほどなり。
(自分と)思い比べると、やはり段違いだ(わが身の上は劣っている)と(劣等感を)感じるわが身のほどである。

いとうつくしげに、雛のやうなる御ありさまを、
とてもかわいらしい様子で、お人形のような姫君のご様子を、

夢の心地して見奉るにも、涙のみとどまらぬは、
(明石の君は)夢見る思いで拝見するにつけても、涙がとめどなく流れるばかりであるが、

一つものとぞ見えざりける。
その涙は、悲しいときに流すのと同じ涙とは思えないものだった。

年ごろよろづに嘆き沈み、
長い年月ことにふれて嘆きに沈み、

さまざま憂き身と思ひ屈しつる命も延べまほしう、
あれこれとつらい運命だと悲観し(死んでしまってもよいと思ってい)た寿命も(今は)いつまでも生きていたいと思うほど、

はればれしきにつけて、
晴れやかな気分になるにつけて、

まことに住吉の神もおろかならず思ひ知らる。
本当に住吉の神の霊験もおろそかではないと思い知られる。

※ 品詞分解はこちら
源氏物語「明石の姫君の入内

 

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