定番の質問

こんにちは。KECの塾・予備校部門,阪急エリア高槻本校の数学・理科担当の川渕です。
数学を担当していて,ときどきある質問が「数学って,役に立つの?
この質問を受けたことがある大人の方も多いのではないでしょうか。
過去,いろんな答え方をしてきました。

1.数学が役に立っている例を挙げる
「測量するのに数学がいるし,経済学だって数学を使うし・・・」

2.隠れた効用を説く
「数学の問題を考えることで,思考力を鍛えるトレーニングに・・・」

3.浪漫を語る
「将来,何が役に立つかわかっている人生って詰まらんやん。いろんなことを勉強しておくことで,未来の選択肢が広がるで・・・」

4.直接的な利益でねじ伏せる
「数学を勉強したら,受験の役に立つやん・・・」

個人的には,3と1を絡めた「意外な所で数学が役に立ってるで・・・」が好きです。
私の体験としては「中1で習った素因数分解が,大学で習った暗号理論に使われていた」ことにビックリしたのですが,これは,わりと有名なネタのよう。
あまりウケがよろしくありません。
そこで,新しいネタとして,最近,こんな話を知りました。

江戸時代のベストセラーの1つに,吉田光由が執筆した「塵劫記」があります。
木の高さを見積もるとか,日常生活に必要な算術を網羅した本。
売れまくったせいか,海賊版もたくさん出たそうです。
そこで,偽造されないように著者は本のイラストに「り」を採用したとのこと。
この多色刷りの技術が,のちに「浮世絵」の発展に繋がったそうです。

・・・よく考えると,「数学が役に立った話」ではないのですが,本の印刷から浮世絵の発展に繋がったなんて,なかなかビックリですね。
世の中,何が繋がっているのか,そう簡単にはわかりません。
さらに,「江戸時代に数学の本が売れまくっていた」というのも,すごい話ですね。
ぜひ,現代の子どもたちにも数学好きになってほしいと思って,日々勉強しています。

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